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ダウンサイジングターボと聞くと、フォルクスワーゲンやBMW、そしてアウディなどの欧州車(ヨーロッパ)のイメージが色濃いでしょうか?
小さなエンジンで高トルクとハイパワーを発揮する、ダウンサイジングターボエンジンですが、日本と欧州では事情が異なるようです。
ダウンサイジングターボに関するお話、ご覧下さい。
ダウンサイジングターボ車に重要なハイオク燃料?
ダウンサイジングターボを説明する上で、まずは代表的なダウンサイジングターボを搭載したクルマについて、馬力とトルク、そして燃費スペックをご覧下さい。
フォルクスワーゲン/Golf TSI Highline
●排気量1.4L直4ターボ、331万9,000円~
最高出力140馬力/4,500-6,000回転、
最大トルク250N・m/1,500-3,500回転、
JC08燃費:18.1㎞/L
引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golf.html
BMW/118i
● 排気量1.5L直3ターボ、税込み320万円~
最高出力136馬力/4,400回転、
最大トルク220N・m/1,250-4,300回転、
JC08燃費:18.1㎞/L
引用:https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/1-series/5-door/2017/at-a-glance.html
アウディ/A3 TFSI Sports
●排気量1.4L直4ターボ、税込み332万円~
最高出力122馬力/5,000回転、
最大トルク200N・m/1,400回転、
JC08燃費:19.5㎞/L
引用:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/models/a3/a3_sportback/exterior.html
注目して頂きたいのが、どれも排気量が1.5L以下で高出力と高トルクを備えたエンジンだという点で、自然吸気型のNAエンジンであれば2.0Lの排気量に匹敵するスペックです!
ダウンサイジングターボとは、排気量を小さくしつつも、ターボによって低回転域から大きなトルクを発生して、高回転域ではパワー(馬力)も出せるというエンジン特性を利用する理念に基づきます。
ダインサイジングターボのメリットと注意点
引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/arteon.html?tc=bbo-28630&cm_mmc=bbo-_-BBO_LightBox_carlifetribune-_-banner-_-c28630&vgj_campaign_cd=BBO_LightBox_carlifetribune_28630
小さな排気量のエンジンでハイパワーを発揮できるメリットは、排気量1.5L以下のクルマの税金は3万4,500円/年で、2.0L以下の3万9,500円/年よりも、年間で5,000円も自動車税が安くなることです。
さらに結果的に低燃費も実現していて、さぞ優れたエンジンのように思えますが、先の車種はどれもハイオク燃料指定となっている点に注意が必要です。
ダウンサイジングターボエンジンは、低回転から無理やり燃料の混合ガスを圧縮して、点火プラグによって多くの酸素を含んだ空気を燃やすことで、爆発的なトルクを生み出す仕組みなのですが、空気は圧縮されることで高温になり、高温にさらされた空気は膨張してしまうので、多くの酸素を供給できないという、構造的な矛盾も抱えています。
インタークーラーで冷やして、一度空気を小さくしたとしても、圧縮に伴う熱による空気の膨張は、結果的に酸素量の低下を招き、すすが出易いという特徴も合わせ持つのがターボエンジンで、これを改善する方法としてガソリン燃料の直噴方式が採用され、不完全燃焼によるノッキングをも緩和するため、オクタン価が高いハイオク燃料を使用することで、燃焼効率を上げています。
しかしながら、欧州でのレギュラーガソリンのオクタン価は95以上と規定されていて、ハイオクガソリンであれば98以上と規定されていますが、日本のレギュラーガソリンの場合、オクタン価は89以上となっていて、欧州よりもオクタン価が低いという特徴があります。
つまり、欧州車でハイオク仕様と指定されているクルマに、規定のオクタン価よりも低い、日本のレギュラーガソリン(100%)を燃料タンクに入れてしまうと、不完全燃焼によってエンジン内にすすが発生して、最悪の場合はエンジンが壊れてしまうといった事態も起こり得ます。
日本車の場合、燃焼効率の低下を未然に検知するセンサーが内蔵されていますが、欧州車にはそのセンサーが基本的には搭載されていませんから、中古の欧州ターボ車を購入する際は、クルマに対する前オーナーの姿勢が大きく影響しますから、エンジンが壊れてしまうリスクも知っておくと良いでしょう。
ダウンサイジングターボは燃費が悪い?
引用:https://global.toyota/jp/prius20th/
先ほどのアウディA3 TFSI Sportsで、JC08燃費のカタログ値は19.5㎞/Lでしたが、実燃費では14.3㎞/Lという情報もあります。
ハイオクガソリンの価格を150円/Lだとして、年間12,000㎞走行したと仮定すると、カタログ燃費では年間9万2,400円の燃料代見込みだったのが、実燃費は年間12万6,000円で、ダウンサイジングの自動車税5,000円以上に維持費が増大してしまうことになりかねません。
排気量の小さなダウンサイジングターボは、多かれ少なかれアクセルオンからのターボラグが伴うことと、得られるパワーは加速時などの瞬発的な力ですから、上り坂など、パワーを継続して必要とする場合には、アクセルをベタ踏みしてエンジン回転数を上げる必要が生じます。
エンジン回転数の増大は、著しい燃費の低下も招いてしまうことから、期待した燃費性能が発揮されない場合には、ご自身のアクセルの使い方がどうだったか?振り返ってみましょう。
自然吸気エンジン性能はハイブリッド向き?維持費に関わる日本事情?
自然吸気型エンジンは、ダウンサイジングターボ車に比べて、排気量こそは大きくなりますが、ターボエンジンよりも燃焼効率が良くて、燃費も良くなる傾向にあります。
また自然吸気エンジンには、ターボ車のようなターボラグも無く、アクセルオンからのエンジンレスポンスが良く、パワーが出る高回転域のトルクも落ち難い上、ターボ車よりも価格が安いというメリットも見られますが、ターボ車に比べてトルクと馬力のパワーは小さくなるだけでなく、トルクが出る低回転型チューニングでは高回転でのパワーは伸びず、高回転パワー型チューニングでは、低回転のトルクがスカスカになってしまうという特徴も合わせ持ちます。
ホンダのVTECエンジンは、低回転用カムと高回転用カムの二つのカム内臓して、回転数に応じてカムを切り替えることで、トルクとパワーを両立した自然吸気型エンジンですが、そもそもエンジンの回転数がゼロの停止状態では、エンジンは全く力を出すことができません。
トヨタを始めとするハイブリッド型エンジン車には、停止状態からいきなり大きなトルクを発生できる電気モータが搭載されていて、停止状態から大きなトルクを与えることが可能ですし、高回転を得意とするエンジンの馬力にプラスして、電気モーターの出力もプラスして発揮することができます。
ガソリンエンジン主体のハイブリッドで、プリウスやアクアなど、今や世界のトヨタがハイブリッド技術をリードしていますが、日本でトヨタがハイブリッドの主導権を握った背景には、信号待ちによってストップ&ゴーを繰り返す日本の道路事情と、電気とエンジンの相思相愛の関係がもたらす、大きな低燃費効果が関係しているようです。
停止状態から車が発進するまでは、いきなり最大トルクを発揮できる電気モーターが活躍して、ある程度の回転数を得たら、高回転を得意とするエンジンが働いて、アクセルオフの減速時にはモーターを発電機として使用して、バッテリーへと回生エネルギーを充電して再利用するハイブリッドの形です。
さらに最近では、駆動系は電気自動車100%のハイブリッド車として登場した、日産・ノートe-POWERに発電専用の1.2L自然吸気型エンジンが搭載されていますが、エンジンは発電に特化して最適にチューニングされています。
ガソリンエンジン車にはなかった停止状態からの強烈な加速と、アクセルオフからタイムラグのない強力なブレーキを搭載したノートe-POWERは、コンパクトカー販売台数1位の座を独走しています。
長距離走行を得意とするダウンサイジングターボが、欧州のスタイルに適したように、日本の信号待ちでは、エンジンを積極的に停止して、モーターを介したブレーキ走行では、積極的にバッテリーへと回生エネルギーを充電するハイブリッド車が、日本の交通事情に適したと言えるでしょう。
ダウンサイジングターボの未来
引用:https://www.honda.co.jp/Nbox/webcatalog/styling/design/
ダウンサイジングの未来を想像するには、もともと小さなエンジンで大きなボディ規格を持った軽自動車を見れば、おのずとその未来が見えてくるかも知れません。
2018年における、自動車販売台数の1位と2位を争ったのは、軽で人気を誇る、ホンダのN-BOXとスズキのスペーシアです。
660㏄の小さなエンジンで、軽では最大限の室内空間を装備した両車には、ダウンサイジングターボの軽版とも呼べるN-BOXと、ハイブリッドを搭載したスペーシアが肩を並べています。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/spacia/styling/
N-BOXのターボグレードは、小さなエンジンに見合う、小さなターボチャージャーを搭載することで、比較的安価な部品で大きなパワーを得られます。
一方のスペーシアハイブリッドは28.2㎞/Lの素晴らしい低燃費ですが、ガソリンエンジンにプラスして、ボディの割に大容量のバッテリーと電気モーターを搭載するクルマでは、同じ価格で売るには、コスト面で不利になってしまいます。
だからこそ18.8㎞/Lの燃費でダウンサイジングターボのようなN-BOXは、一見すると理にかなっているようですが、金属でできたガソリンエンジンもまだまだ重い部品には変わりありません。
引用:https://www.honda.co.jp/Nbox/webcatalog/performance/driving/
また、クリーンディーゼルも燃料が異なるだけで、基本的には金属でできたエンジンです。
エンジンが金属である理由は、ターボエンジンのように高温、高圧が必要であるが故ですが、動力源が比較的熱を発しない電気モーターだけに変わったら、重いエンジンの必要性は無くなるかも知れません。
2000年頃に安全基準が見直されたことで、大型ボディ化した軽自動車ですが、毎年環境問題が取りざたされる厳しい現代において、コスト面で苦しむ軽自動車の姿には、メーカー側の努力無しには成り立ちません。
660㏄という小さなエンジンの軽自動車にとっては、今のダウンサイジングターボよりも、もっと変換効率の良い電気エネルギーを使用して、停止状態からいきなり最大トルクを発揮できる、軽くてパワフルな電気モータを搭載した、電気100%の軽自動車があちこちで走行する未来が、私には必然的にやってくるように思えて仕方がありません。
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アイキャッチ画像引用:https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golfr.html#home