NISSAN GT-R & GT-R NISMO 2020年モデル 情報まとめ

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2007年に登場し、今年で13年目を迎えるNISSAN GT-R。

究極のドライビングプレジャーを追求し続ける、日産自動車が誇るフラッグシップです。

2019年6月にはNISSAN GT-Rの2020年モデルが、10月にはNISSAN GT-R NISMOの2020年モデルが相次いで発売されました。

今回は、GT-RとGT-R NISMOの違いや、前モデルからの進化、そして各グレードについてまとめました。

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GT-R 2020年モデルの基本スペック

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/performance_safety.htm

まずは、カタログスペックから確認していきましょう。

GT-Rのエンジンは、排気量3.8L、V型6気筒のVR38DETTエンジンを搭載し、最高出力は570馬力、最大トルクは637N・mを発揮します。

さらに、日産のワークスチームであるNISMOがチューンを施したGT-R NISMOは600馬力まで向上しています。

これは、ポルシェ911 GT3 RS(520馬力)や、メルセデスAMG GT C(557馬力)を上回り、フェラーリやマクラーレン等にも迫るほどで、完全にスーパーカーの領域です。

一般的に日本の公道で見かける最大サイズのトレーラーやトラックが、多くて450馬力前後ですが、それを遥かに上回るほどのパワーがこの車体に詰め込まれています。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r.html

トランスミッションは6速DCTのみの設定で、マニュアル車の設定はありません。

車両総重量はグレードによって多少変わりますが、ほぼ2000kgと考えてよいでしょう。

乗車定員は2+2名ですが、後部座席はかなり狭く、実用性は低いです。

筆者は以前、前期型のGT-Rに乗車する機会がありましたが、後部座席に長時間はちょっと厳しさを感じざるを得ませんでした。

また、運転席の座り心地は非常に良かったと記憶しています。

燃料は当然ハイオクですが、指定外の燃料、つまりレギュラーを入れると無償保証が受けられなくなるので注意してください。

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GT-R GT-R NISMO

NISMOは日産のワークスチームとして、国内外のレースシーンの最前線で日々戦っています。

NISMOがレース参戦を通じて得たノウハウや最新技術を、次モデルのGT-Rへとフィードバックしています。

そして、その新型GT-Rをベースとした新たなGT-R NISMOがレースに参戦するというサイクルを経て、GT-Rは年々進化を重ねています。

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GT-R 2020年モデルの改良ポイント

2020年モデルのGT-Rでは、ターボチャージャーにNISMOの技術が投入されました。

過去のGT-R NISMOに採用されていた新技術「アブレダブルシール」が、GT-Rにも投入されたのです。

これは、タービンハウジング内に樹脂パーツを装着し、ハウジングとコンプレッサーブレードの隙間を極限まで狭めるという技術です。

これにより、ドライバーのアクセル操作に対するレスポンスの向上が見込めます。

技術としては昔からあるもので、レース用のターボチャージャーに使われることはありましたが、市販車に装着されるのは稀です。

ターボチャージャーはその構造上、アクセル操作からターボの効き始めまで必ずタイムラグが発生します。

ドライバーからしてみれば、自分の操作よりも遅れて加速が来るために、違和感を覚える原因になりやすい部分です。

2020年モデルでは、このレスポンス向上によって、より「意のままに」車をコントロールできるように進化したとみて良いでしょう。

この他、GT-Rの2020年モデルでは、トランスミッションの変速制御やサスペンションの見直し、ブレーキブースター特性のチューニングなどを行っています。

これらも、速さの追求というよりは、むしろ操る楽しみに重点をおいた内容となっています。

全体的に、GT-Rの2020年モデルは、前モデルからの熟成・深化を進めたモデルに仕上がっていると言えるでしょう。

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GT-R NISMO 2020年モデルの改良ポイント

では、GT-R NISMOはどうでしょうか。

GT-R NISMOは、レースで磨かれた技術を取り入れたグレードとなっています。

そのため、GT-Rと比べると、やはり「速さ」が重視された改良となっています。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/specifications/nismo_performance.html

まずは、ターボチャージャーに大きな変更があります。

回転する物体は、質量が軽ければ軽いほど、弱い力でもよく回るようになるという物理的な法則があります。

そこで、最新のシミュレーションによりタービンブレードの形状を再設計、翼枚数を11枚から10枚に減らし、さらにブレードの薄肉化を行いました。

これにより、出力を落とすことなく、レスポンスを約20%向上しています。

さらに、ボディ各所へのカーボン素材採用による軽量化や、新開発のRECAROシートによるドライバーのホールド感の向上も、速さの追求には重要な要素です。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/specifications/nismo_performance.html

速く走る車には、同時に高性能なブレーキが必須です。

そこで、2020年モデルのGT-R NISMOでは新開発のカーボンセラミックブレーキを採用。

カーボンセラミックブレーキは超高性能で、しかも鉄のブレーキディスクより圧倒的に軽いという利点がありますが、価格も超がつくほど高く、数百万円することもざらにあります。

それほどのブレーキを搭載する必要があるということは、GT-R NISMOの高性能さの裏付けでもあるでしょう。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/specifications/nismo_bodywork.html

また、フロントバンパー形状の大幅な変更や、フロントフェンダーのエアダクトなど、空力面でも多くの変更点が見られます。

特に、前モデルとなる2018年モデルからの変更で最も目を引くのは、フェンダーのエアダクトでしょう。

フロントバンパー端部のカナードとフェンダー上部のダクトの組み合わせにより、前輪のホイールハウス付近で発生するダウンフォースが強化されていることが見て取れます。

高速域でのハンドリングや安定性の向上に高い効果が見込め、また外見的にも最大の変更ポイントと言ってよいのではないでしょうか。

車全体にレーシーな印象を与えてくれるパーツです。

GT-R NISMOの2020年モデルは、レースの技術を惜しみなくつぎ込んだ1台に仕上がっています。

むしろ、「買えるGT3マシン」くらいの表現のほうが合っているかもしれませんね。

GT-Rの各グレードと特別仕様車

では、現在新車で購入できるGT-Rについて、各グレードと価格、装備などを見てみましょう。

なお、この節ではGT-R NISMOは1つのグレード名として扱います。

まずは最も価格が安い、GT-R Pure edition(税込10,828,400円)です。

基本的な動力性能は後述の上位モデルと同じで、一部の快適・便利装備の設定がなかったり、内装もシンプルなモデルです。

とはいえ、そこは1千万オーバーの車ですから、内装の質感はかなり高いです。

その他、バックモニターやオーディオ周り、シートヒーターの有無などが違いです。

GT-Rに限った話ではないですが、ベースグレードは改造前提で車体を安く上げたい場合などにはおすすめです。

ノーマルで乗るつもりならば、グレードを上げる方がオススメです。

次に、基本となるグレードの、GT-R Premium edition(税込12,329,900円)です。

内装は樹脂のブラックと本皮とのツートンカラーです。

革部分の色は、Pure editionのブラックの他に、ライトグレー、アンバーレッド、タン、アーバンブラックの4色から選ぶことができます。

その他、快適装備やオーディオ周りも完備で、とりあえず間違いないグレードです。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/interior.html

上の画像は、GT-R Black edition(税込12,772,100円)の内装です。

スペック・装備の面ではPremium editionと同一ですが、内装をブラック&レッドステッチ仕上げ、また専用のRECAROシートを装備しています。

オプションでリヤスポイラーやルーフをドライカーボン製に変更可能です。

そして、一部にNISMOが手掛けた部品が採用されている、GT-R Track edition engineered by NISMO(税込14,636,600円)です。

こちらは、外見上はGT-Rそのままに、NISMOの足回りとボディを装備したモデルです。

そのため、外見上では、ほとんど上記のPremium editionと違いがありません。

内装色はBlack editionと同じブラック&レッドステッチで、選択可能なオプション類もBlack editionに準じます。

ボディとサスペンションにNISMOが手掛けた専用品を搭載していますが、日産のサイトによればGT-R NISMOと全く同じものというわけではないようです。

(Track editionは「専用ボンディングボディ」、NISMOは「新車体構造ボンディングボディ」)

なお、カーボンセラミックブレーキをオプションで選択できますが、180万円でした。

引用: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/specifications/nismo.html

最後に、GT-R NISMO(税込24,200,000円)です。

内装は黒を基調とし、アルカンターラをふんだんに使用しています。

ステアリングやメーター等はもちろん、サンバイザーまで専用品を設定しており、もはや全てが特別な1台と言っても過言ではないでしょう。

外装やメカニズムに至っては、もはやPremium editionと同じ部分がほぼ見当たらないほど、こちらも専用品のオンパレードとなっています。

多すぎて書ききれないため、詳細は日産のサイトでグレード間比較を見てください。

というか、GT-R NISMOとGT-Rは、もはや形が同じだけの別の車なのでは……?

GT-R & GT-R NISMO 記事のまとめ

引用: http://www.nissan.co.jp/EVENT/WALLPAPER/LINEUP/GT-R/IMAGES/gtr17_1280x1024.jpg

ここまで、2020年モデルのGT-Rについてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?

ところで、私はガソリンスタンド店員でしたので、お客様のGT-Rを目にする機会が結構ありました。

室内の広さのところで、乗ったことがあると書いたのも、お客様のGT-Rです。

乗り味は非常に上質で、車体の大きさにさえ慣れてしまえばとても運転しやすい車でした。

写真では伝わらない質感というか、オーラといいますか、そういうものがGT-Rにはあるように思います。

記事の方は事前知識としてしっかり読んで頂くとして、ぜひとも一度ディーラーへ足を運んでみて、GT-Rを体験してみて欲しいなと思います。

アイキャッチ画像引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r.html

この記事を書いた人

THUNDERBIRD
以前にガソリンスタンドや自動車中古部品販売店に働いていました。
危険物取扱者の乙四を持っています。



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