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そんな日本でますます需要が高まっていき、各メーカーが力を入れている福祉車両。
今必要な人もいれば、これから先必要になる人もいると思います。
そんな中でスズキはどのような福祉車両を作っているのでしょうか?
この記事では、スズキの福祉車両について見ていきます。
【福祉車両・スズキ】どんな福祉車両がある?
スズキの福祉車両はWITHシリーズと呼ばれ、大きく分けて2つあります。
車いすに乗ったまま乗車できる車いす移動車と車の乗り降りをサポートしてくれる昇降シート車です。
車いす移動車には、
- スペーシア
- エブリィワゴン
- エブリィ
の3車種が用意されています。
昇降シート車には、
- ワゴンR
- ワゴンRスティングレー
の2車種が用意されています。
スズキのカーラインナップには、軽自動車も多くありますが、福祉車両はすべて軽自動車です。
細かく言うと、エブリィのみ軽商用車で、他は軽乗用車です。
福祉車両で軽自動車を選ぶメリットといえば、やはりサイズの小ささだと思います。
道がある程度広い所では、大きいサイズでも問題無いと思うので、サイズの小ささは活きませんが、狭い道になれば、サイズの小ささが活きます。
自宅周辺の環境などにもよりますが、福祉車両で軽自動車を選ぶメリットは充分あります。
軽自動車なので、自動車税が安くつくのもメリットの一つではないかと思います。
車にかかる費用を抑えて、その分を介護に回すなど出来るのもメリットです。
それでは次から車いす移動車を見ていきましょう。
【福祉車両・スズキ】車いす移動車
福祉車両で一番大切なのは福祉装備です。
以下がその福祉装備で車いす移動車3車種の共通している装備です。
- テールゲート一体型スロープ
- 電動ウインチ兼固定ベルト
- ウインチモード切り替えスイッチ
- 車いす乗員用手すり
- 車いす乗員用シートベルト[3点式]
この装備は車いす移動車の要と言っても良い装備ですから、どれを選ぶかの判断基準にはなりません。
ではここから車種ごとに見ていきましょう。
見ていく項目は、
- 価格などの費用関係
- 車いすの乗車に関係するサイズ
- 福祉装備以外の装備
の3項目を見ていきます。
スペーシア
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_spacia/detail/img/x_ZYW.jpg?1555419400824
グレード・価格
- HYBRID X(リヤシート付)
2WD 173万7000円 - HYBRID G(リヤシート付)
2WD 160万円 - HYBRID G(リヤシート無し)
2WD 156万5000円
選択肢が3つと多すぎず少なすぎずと、なかなか良い数なんじゃないでしょうか。
スペーシアには、さらにエコカー減税があります。
以下が減税額です。
- HYBRID X(リヤシート付)
取得税 7800円
重量税 3800円
軽自動車税 2700円 - HYBRID G(リヤシート付)
取得税 1万4400円
重量税 5700円
軽自動車税 2700円 - HYBRID G(リヤシート無し)
取得税 1万4100円
重量税 3800円
軽自動車税 2700円
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_spacia/rear/img/img01.jpg
サイズ
- 開口高 1410㎜
- 開口幅 1030㎜
- 床面幅 680㎜
- スロープ幅 680㎜
- スロープ突出長 860㎜
- スロープ角度 14°
- スロープ耐荷重 200㎏
- 室内高 1395㎜
- 室内長
リヤシート付 1290㎜
リヤシート無し 1400㎜ - 乗車姿勢角 4°
スペーシアの乗車定員は、車いすで乗車する場合は3人になります。
リヤシート付でリヤシートを使用した場合の定員は4人です。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_spacia/rear/img/img02.jpg
装備
ここではXとGの装備の違いを見ていきます。
装備の充実度という点では、断然Xの方が充実していて、Gには装備されていないものが多いです。
以下がXに装備されているものです。
- 安全装備
助手席シートベルト警告灯
助手席シートベルトリマインダー
LEDヘッドランプ[ロービーム、オートレベリング機構付]
LEDポジションランプ
後方視界支援ミラー - 快適装備
ロールサンシェード
後席左側ワンアクションパワースライドドア[予約ロック機能/挟み込み防止機構付]
スライドドアクローザー(後席両側)
スリムサーキュレーター
運転席シートヒーター - インストルメントパネル
チルトステアリング - インテリア
助手席バニティーミラー[チケットホルダー付]
アクセサリーソケット(後席右側) - シート
運転席シートリフター - 収納スペース
フロントアームレストボックス
助手席シートバックポケット - エクステリア
プレミアムUV&IRカットガラス(フロントドア)
フロントグリル[メッキ]
こうして見てみると、Xだけに装備されているものが多いですね。
この中では何が気になるでしょうか?
個人的には、快適装備のロールサンシェードとスリムサーキュレーターが気になります。
陽射しが強いと、それだけでストレスになる事もあるので、陽射しを遮れるのはありがたいです。
車内の空気を循環してくれるスリムサーキュレーターも、快適に過ごす上で役に立ってくれそうです。
安全装備もGより多いので、もしもの時、というよりもしもの時を起こさない事を考えるとやはりGより良いと思います。
ちなみにGにのみ、
- マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ[マニュアルレベリング機構付]
が装備されていますが、これはXの安全装備のLEDヘッドランプ[ロービーム、オートレベリング機構付]の代わりですね。
エブリィワゴン
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_everywagon/detail/img/everywagon_ZVK.jpg?1555419981829
グレード・価格
- 左右分割式リヤシート付車
2WD 189万5000円
4WD 201万5000円
エブリィワゴンにはエコカー減税がありません。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_everywagon/rear/img/img02.jpg
サイズ
- 開口高 1450㎜
- 開口幅 1340㎜
- 床面幅 740㎜
- スロープ幅 705㎜
- スロープ突出長 1230㎜
- スロープ角度 14°
- スロープ耐荷重 200㎏
- 室内高 1410㎜
- 室内長 1510㎜
- 乗車姿勢角 4°
エブリィワゴンは、スペーシアと違い左右分割式リヤシート車なので、後席を左右別々に畳めます。
ですので、運転席側の後席だけを畳めば車いす乗車の人の隣に1人座ることができます。
これによって乗車定員は、
- 後席を畳まない場合 4人
- 運転席側後席を畳む場合 4人
- 左右の後席を畳む場合 3人
となります。
たった一人の違いですが、何となくこれくらいの自由度があるのも良いと思います。
エブリィワゴンは、複数のグレードが設定されているわけではないので、装備に関しては、後ほど同じく複数のグレードが設定されていないエブリィと比較します。
エブリィ
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_every/detail/img/every_26U.jpg?1555420166126
グレード・価格
- 助手席側リヤシート付車
2WD 5AGS 160万円
4WD 5AGS 172万円
2WD 4AT 161万5000円
4WD 4AT 173万5000円
エブリイは、取得税と重量税が免税されています。
軽自動車税は5AGSの2台が25%減税されていて、4ATに軽自動車税の減税はありません。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_every/rear/img/img03.jpg
サイズ
- 開口高 1450㎜
- 開口幅 1340㎜
- 床面幅 740㎜
- スロープ幅 705㎜
- スロープ突出長 1230㎜
- スロープ角度 14°
- スロープ耐荷重 200㎏
- 室内高 1410㎜
- 室内長
運転席側 1770㎜
助手席側 1510㎜ - 乗車姿勢角 4°
サイズ自体は同じエブリィなので、リヤシートの関係で室内長に違いがありますが、他のサイズはエブリィワゴンと同じですね。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_every/equipment/img/img03.jpg
装備
ここでは前述した通りエブリィワゴンとエブリィの装備を比較します。
エブリィワゴンのみ
- 安全装備
レーダーブレーキサポート
誤発進抑制機能
エマージェンシーストップシグナル
ESP(R)
ヒーテッドドアミラー(4WD車)
サイドアンダーミラー付ドアミラー(助手席) - 快適装備
スライドドアクローザー(後席両側)
電動格納式リモコンドアミラー
運転席シートヒーター(4WD車) - インストルメントパネル
チルトステアリング
ステアリングガーニッシュ
タコメーター
自発光メーター[常時照明式]
外気温計(エアコンパネル内)
メッキメーターリング - インテリア
運転席バニティーミラー[チケットホルダー付]
シルバーインサイドドアハンドル
ラゲッジアクセサリーソケット
ドアトリムクロス - シート
フロントベンチシート[センターアームレスト付] - 収納スペース
カードケース
フロントオーバーヘッドコンソール
助手席シートバックポケット - エクステリア
フロントフードメッキガーニッシュ
カラードドアミラー
カラードドアハンドル
サイドアンダースポイラー
ピラーブラックアウト - その他
イモビライザー(国土交通省認可品)
フルホイールキャップ
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/wheelchair_everywagon/equipment/img/img01.jpg
エブリィのみ
- 安全装備
ヒルホールドコントロール - インストルメントパネル
2速発進モードインジケーター(5AGS車)
エコドライブインジケーター
アッシュトレイ(灰皿) - インテリア
残照式3ポジションラゲッジルームランプ - 収納スペース
オーバーヘッドシェルフ - その他
センターキャップ
装備の充実具合はエブリィワゴンの方が上ですね。
特に安全装備の充実具合は、文句なくエブリィワゴンに軍配が上がります。
安全性を重視したいので、安全装備が多いと心惹かれます。
ちなみにスペーシア HYBRID Xとエブリィワゴンを比べると、
スペーシア HYBRID Xのみ
- 安全装備
フロントシートSRSサイドエアバッグ
車線逸脱警報機能
ふらつき警報機能
先行車発進お知らせ機能
ハイビームアシスト
助手席シートベルト警告灯
助手席シートベルトリマインダー
LEDヘッドランプ[ロービーム、オートレベリング機構付]
オートライトシステム
ライト自動消灯システム
LEDポジションランプ
後方視界支援ミラー
サイドアンダーミラー
車両接近通報装置 - 快適装備
エコクール
リヤヒーターダクト
ロールサンシェード
後席左側ワンアクションパワースライドドア[予約ロック機能/挟み込み防止機構付]
スライドドアストッパー(後席両側)
スリムサーキュレーター
エアコンルーバー[風量調整機能付]
エブリィワゴンのみ
- 安全装備
レーダーブレーキサポート
運転席シートベルトラップアウタープリテンショナー
マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ[マニュアルレベリング機構付]
ヒーテッドドアミラー(4WD車)
サイドアンダーミラー付ドアミラー(助手席) - 快適装備
リヤヒーター
となっています。
安全装備と快適装備に絞って紹介しましたが、それでも結構違いがあります。
ここまで車いす移動車3車種を見てきましたが、この中で選ぶとしたらどれが良いでしょうか?
個人的には、
- スペーシア HYBRID X
が良いと思います。
決め手はやはり安全装備と快適装備です。
安全装備と快適装備の充実具合は、他の車より上なので一番安全・快適に過ごせる車だと思います。
【福祉車両・スズキ】昇降シート車
昇降シート車の福祉装備も2車種とも共通しています。
- 助手席昇降シート
- ワイヤレスリモコン
- 電動シートスライド&リクライニング
- 胸部固定用ベルト
- 専用アームレスト
- 専用フットレスト
この装備も要になる装備なのでどちらにも装備されています。
ここでも見ていく項目は、
- 価格などの費用関係
- 昇降シートに関係するサイズ
- 福祉装備以外の装備
を見ていきます。
ワゴンR
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr/detail/img/fz_ZVC.jpg?1555420785732
価格・グレード
- FX
2WD 139万0000円
4WD 150万2000円 - FZ
2WD 151万3000円
4WD 162万2000円
グレード2つで、駆動方式入れると4つなので、ワゴンRもなかなか良い数の選択肢です。
ワゴンRにはエコカー減税があるので、取得税と重量税が減税されます。
以下が減税率です。
- FX 2WD
取得税 5000円
重量税 1900円 - FX 4WD
取得税 5400円
重量税 1900円 - FZ 2WD
取得税 5500円
重量税 1900円 - FZ 4WD
取得税 5800円
重量税 1900円
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr/equipment/img/img01.jpg
サイズ
- 座面~ドア開口部 815㎜
- 昇降ストローク 195㎜
- 最低シート着座面高 450㎜
- 最大シート突出量 740㎜
- 足元スペース 335㎜
- 回転角度 98.5°
座面~ドア開口部が815㎜という事は、81.5㎝という事ですから、座高を考えたら身長によっては窮屈そうです。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr/equipment/img/img05.jpg
装備
FZのみ
- 安全装備
LEDヘッドランプ[ロービーム、オートレベリング機構付] - インストルメントパネル
チルトステアリング
ステアリングガーニッシュ
ステアリングオーディオスイッチ - インテリア
助手席バニティーミラー[チケットホルダー付]
シルバーインサイドドアハンドル - シート
運転席シートリフター - エクステリア
IRカット機能付フロントガラス
プレミアムUV&IRカットガラス(フロントドア)
フロントバンパー[エアロ形状]
リヤバンパー[エアロ形状]
サイドアンダースポイラー
ルーフエンドスポイラー
LEDサイドターンランプ付ドアミラー - その他
アルミホイール
FXのみ
- 安全装備
マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ[マニュアルレベリング機構付] - その他
フルホイールキャップ
安全装備はほとんど変わりませんね。
エクステリアの違いが多いのですが、福祉車両でエクステリアで差別化する必要があるのか少し疑問です。
どうせなら快適装備で差別化してほしいです。(安全装備は平等でお願いします。)
ワゴンRスティングレー
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr_stingray/detail/img/wagonr_stingray_ZVC.jpg?1555421987773
グレード・価格
- 2WD 153万7000円
4WD 164万6000円
わがままを言うようですが、もう少し選択肢が欲しいです。
福祉車両は楽しむ為の車ではないので、選び甲斐は必要無いのかもしれませんが、選択肢が無いのも寂しいものです。
ワゴンRスティングレーにも、エコカー減税があるので取得税と重量税が減税されます。
以下が減税額です。
- 2WD
取得税 5500円
重量税 1900円 - 4WD
取得税 6000円
重量税 1900円
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr_stingray/equipment/img/img07.jpg
サイズ
- 座面~ドア開口部 815㎜
- 昇降ストローク 195㎜
- 最低シート着座面高 450㎜
- 最大シート突出量 740㎜
- 足元スペース 335㎜
- 回転角度 98.5°
サイズはワゴンRと同じです。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/lift_wagonr_stingray/equipment/img/img08.jpg
装備
ワゴンRスティングレーには、グレードが複数ありませんので、ここでは装備が充実しているFZと比較していきます。
ワゴンRスティングレーのみ
- 安全装備
LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、オートレベリング機構付]
LEDポジションランプ - インストルメントパネル
メッキメーターリング - エクステリア
メッキドアハンドル
リヤバンパーガーニッシュ
ワゴンRスティングレーに無い装備
- 安全装備
LEDヘッドランプ[ロービーム、オートレベリング機構付] - インストルメントパネル
チルトステアリング
シルバーメーターリング - シート
運転席シートリフター - エクステリア
カラードドアハンドル
LEDサイドターンランプ付ドアミラー
FZとの差はほとんど無いように思います。
ここまで昇降シート車2車種を見てきましたが、どれが良いのか悩むところです。
ワゴンR FZやワゴンRスティングレーの方が装備が充実しているといっても、そこまで大きな差があるかと考えると、そんなに大きい差があるようには感じません。
という事を考えると、
- ワゴンR FX
が良いように思います。
福祉装備は変わらず、安全装備や快適装備も大差が無いのなら、車両価格が一番安いFXを選んで、金銭面の負担を少なくするのが最良かと思います。
【福祉車両・スズキ】まとめ
ここまで車いす移動車3車種、昇降シート車2車種の全5車種を見てきました。
車いす移動車と昇降シート車は単純に比べられるものではないと思うので、どちらが良いとはいえません。
乗り降りのしやすさは車いす移動車の方が良いと思いますが、乗り心地を考えたら昇降シート車の方が良いと思います。
移動時間や路面の状態で考えるのも良いかもしれません。
移動時間が長かったり、路面の状態が悪いと昇降シート車の方が良いと思います。
車いす移動車と昇降シート車のどちらが良いかは、どんな環境・状況で使うかによると思います。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/with/home/img/mainimage1.jpg