居眠り運転の罰則は?防止するために私たちができること

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車を運転する際は安全運転を心がけることはとても大事なことですが、その上でとても怖いのが居眠り運転

居眠り運転の被害を受けることももちろん怖ろしいですが、もし自分自身が居眠り運転をしてしまったら…

そんなことを考えたくはないですが、仮にそうなってしまったらどれほどの罰則を受けるのか。

また、居眠り運転を防止するために何ができるのかについて、ご紹介していきたいと思います。

居眠り運転の罰則は?

居眠り運転をしてしまった際の罰則についてですが、まず「居眠り運転」という名称の交通違反はなく、ほとんどの場合が「過労運転」もしくは「安全運転義務違反」のどちらかで処分されます

これは「居眠りをしていた」という事実自体そもそも立証が難しいため、多く場合は前方不注意であったり病気や過労による事故であると判断されるからです。

そしてこの「過労運転」か「安全運転義務違反」かのどちらで処分されるかにより、罰則の内容も大きく異なるため、ひとつの重要なポイントにもなってきます。

結論から言うと、「過労運転」の方が「安全運転義務違反」よりも重い処分となります。

過労運転で処分された場合

・過労運転の違反点数

まず過労運転の場合、違反点数は25点です。

無免許の酒気帯び運転でも23点ですので、これは非常に重い処分であり、これまでに違反の前歴がない場合でも一発アウトで免許取り消しとなります。

さらに過労運転以外にも何か違反を犯していた場合は免許取り消しに加え1年以上の欠格期間が科せられます。

欠格期間とは、新たに自動車教習所へ通い免許を再取得した場合でも、その間は公安委員会が免許の発行を認めないといったものです。

つまり、実質欠格期間の処分を受けてしまった場合はその間は車が運転できなくなるという、それだけ重い処分なのです。

・過労運転の罰則・罰金

過労運転による居眠り運転の場合は1年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます。

これを「重い」と感じるか「意外とそんなもんか…」と感じるかは人それぞれかと思いますが、さらに人身事故を起こしてしまった場合は危険運転致死罪・危険運転致傷罪の罪に問われ、場合によっては10年~20年の懲役が科せられます。

過労運転をしたくてする人はいないと思いますが、被害者を出さないためにも、そしてこれだけ重い処分を受けることにならぬよう、注意しなくてはなりませんね。

安全運転義務違反で処分された場合

・安全運転義務違反の場合の違反点数

安全運転義務違反の違反点数は2点です。

これは前歴が1回以下の場合は何もお咎めなし(前歴が2回ある場合は90日の免停)という、過労運転と比べると随分軽い印象です。

居眠り運転というかなり危険な行為であることを考えると見合っていない点数ですが、前述の通り、実際に居眠り運転であったことを断定することはかなり難しいのです。

なのでほとんどの場合が、この違反点数2点の安全運転義務違反の処分になってしまうのです。

・安全運転義務違反の罰則・罰金

安全運転義務違反では懲役の罰則は特になく、反則金が普通車の場合9000円と定められています。

この「反則金」は「罰金」とは違い、支払い義務はなくあくまで任意となります。

反則金に納得できない場合は支払いを拒否することができ、警察の証拠が不十分である場合は不起訴となり特に罰則を受けることもありません。

ただし証拠が十分にある場合は反則金を支払わないことで逮捕・起訴されることもあるため、よほど納得のいかない場合を除いて、反則金は払っておいた方が無難かと思います。

被害者への損害賠償も

人身事故等を起こしてしまい、加害者となってしまった場合は行政上・刑事上、重い罰則を受けることはもちろんですが、民事上、被害者への損害賠償も当然負わなければならないケースが大半です。

損害賠償の種類はいくつかあり、まず第一に積極損害と呼ばれるもの、また消極損害と呼ばれるものがあります。

積極損害とは、被害者の怪我の治療費等の補償になります。

消極損害とは、事故による負傷が影響し、仕事を休んでしまった際に減少した収入や、労働力の低下による収入の減少(逸失利益)を補償するものです。

そこにさらに精神的な苦痛を与えてしまったことに対する慰謝料なども加わってきます。

これらすべてを合わせるとざっといくらになるか、、というのは完全にケースバイケースになるので一言では言えません。

相手の怪我の状況、また学生か個人事業主か会社員か、会社員でも役員クラスかどうなのかなど…それ以外にも本当にさまざまな要素が加わり決定します。

居眠り運転であるという悪質性を主張することで慰謝料を増額できるのかどうか、という点については、ケースによってさまざまですのでなんとも言えないものの、可能性としてはどうやらあまり高くないとのこと。。

居眠り運転による被害というのは被害者側としてはたまったものではありませんが…判例に基づく実態としてはそれが現実のようです。

居眠り運転を引き起こす原因

そもそも居眠り運転を引き起こしてしまう原因とは一体何なのでしょうか。

やはり第一は単純に寝不足です。

十分な睡眠をとっていないときには車の運転に関わらず常に眠気があるのは当然です。

また、人は平坦な道をずっと運転していると眠くなります。

これは視覚や聴覚など五感の刺激が減ると、脳幹網様体という意識を司る部分に影響を及ぼし、脳が活性化しなくなることで睡魔が襲ってくるといった仕組みです。

つまらない授業を受けているとだんだん眠くなる現象とほぼ同じですね。

同乗者などいて楽しく会話をしていれば退屈もしないのですが、常にそういう訳にはいかず一人で運転せざるを得ない場合もあります。

そんなときはどうすれば…。

居眠り運転をしないための防止対策

では居眠り運転を防止するための対策をいくつか紹介いたします。

・十分な睡眠をとる

いや当たり前じゃん!と言いたくなるようなことですがこれが最もシンプルかつ有効な防止策です。

「明日車運転するけど、まあちょっとくらい夜更かししても大丈夫でしょ」といった油断は禁物。

夜更かしの楽しさより、居眠り運転で事故を起こしてしまった際のリスクの方が明らかに大きいのですから。。

・マメに休憩をとる

人間、同じことをずーっとしていると飽きます。

長時間車を運転する際、最初はある程度目が冴えていても、道が平坦であったり、同じような風景が続くとだんだんと眠くなってくるものです。

そんなときはマメに休憩をとることをオススメします。

30分に1回でも1時間に1回でも、ある程度運転をしたら一度車を停め、自動販売機でコーヒーを買いに行ったりコンビニに立ち寄ったりするだけでも気分転換になります。

私の場合はよく外に出て軽くシャドーボクシングすることで眠気を覚ましてしますが、これは他人に見られると結構恥ずかしいのが難点です。

30分に1回などそこまでマメに休憩をとれなかったとしても、とにかく連続での運転は疲労も蓄積され眠気に繋がるので、やはり最低2時間に1回は休憩をとるように心がけた方が良いと思います。

・栄養ドリンク、エナジードリンクを飲む

今はコンビニなどでたくさんの栄養ドリンクが販売されていますが、カフェインを多く含むこれらのドリンクは眠気防止に一役買ってくれます。

特にメガシ◯キなどの目が冴える効果を謳っているドリンクは、個人差はあると思いますが、実際私はかなりの効果を実感しています。

過剰摂取は当然身体に悪いかと思うので気をつけるべきですが、もうどうしても眠くて仕方ないときなどは頼らせてもらっています。

いざというときのお助けアイテムとして、1本バッグに忍ばせておくのも良いかと思います。

・寝ちゃう

当たり前ですが「いっそ運転中に寝ちゃおう!」という意味ではありません。

先ほど休憩をとることが有効であると書きましたが、その際にいっそ仮眠をとってしまうのも一つの手です。

眠いときは寝るのが一番です。

ただし、その際の仮眠は30分以内に抑えることを推奨します。

あまり必要以上に睡眠をとると身体が睡眠モードのような状態に入り、なんだか意識がぼんやりとしてしまうことがあります。

休みの日などに「寝すぎて逆に眠い」といった経験をしたことはありませんか?

あんな感じです。

もちろん個人差はあるのでなんとも言えないところはありますが、いろんな方の意見や私の経験上では「運転中の仮眠は30分以内」をオススメします。

居眠り運転の罰則・防止についてのまとめ

・居眠り運転は過労運転か安全運転義務違反で処分される場合が多く、特にほとんどの場合が安全運転義務違反となる。

・過労運転で処分された場合の違反点数は25点(前歴なしでも免停)、また罰則としては1年以下の懲役又は30万円以下が科せられる。

・安全運転義務違反で処分された場合の違反点数は2点、また反則金は普通自動車で9000円。

・人身事故を起こし、被害者を出してしまった場合は10年以上の懲役といった刑事罰や被害者への損害賠償義務なども生じる。

・寝不足は居眠り運転の最大の原因。

・居眠り運転の防止策として、しっかり睡眠をとること、こまめに休憩をとること、栄養ドリンクを飲むこと、仮眠をとることがオススメ。

言うまでもありませんが、居眠り運転は大変危険な行為です。

罰則の重さ云々の問題ではなく、被害者を出してしまう危険性や、自分自身の命も脅かす可能性のある行為です。

もちろんやりたくてやる人はいないと思いますが「まさか自分は居眠り運転なんてしないだろう」といった油断は禁物です。

マメに休憩をとるなど、できるだけ居眠り運転を防止するために、普段から自分のできることを考え行動することを心がけたいものですね。

この記事を書いた人

KNOCK
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