片手運転は違反！？安全運転義務違反になるの？具体例と反則金など

片手運転は違反で取り締まりされるって本当？それを確かめるには道路交通法をもう一度ひも解く必要があります。

運転免許を取得する際に必ず勉強する内容ですし、教本にもしっかりと書かれている内容です。

安全運転義務違反。

漢字が続くと面倒で難しそうと思いますが、安心してください。

熟語を３つ重ねただけですから。安全運転とは？義務とは？違反とは？それを今回はしっかりと解説します。

片手運転がなぜ違反？道路交通法からみた安全運転義務違反

片手運転の何がいけないのか、皆さんは考えたことありますか？

普通に公道を走っている際にはぶつかりそう！と、とっさの判断を迫られる危険に遭遇するということはそう頻繁にあることではありませんよね。

だから大丈夫！それが落とし穴なのです。

もしもの時にとっさの行動がとれるようにしっかり運転してよね、それが安全運転ですからね。

噛み砕くとその内容の文章が道路交通法には明記されているのです。
ですから、その法律を犯した場合は罰せられるのです。

片手運転が違反の理由は？道路交通法で定める安全運転義務違反

まずは、道路交通法第７０条の条文から確認しましょう。

条文挿入【道交法７０条抜粋】
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

難しいですね。何度も読まなければ、法律の文章って頭にすんなりと入ってこないですよね。

ポイントとしては、２つです。
① 確実に操作したうえで
② 道路や車の状況を読み取り、他人に危害を及ぼさない運転をしてください。（義務）

これをさらに読み解くと、「安全な操作」で「安全を確認」しつつ「他人に危害を与えない運転をしなさい」と書かれていますね。

ハンドル、ブレーキなどの装置の確実な操作。
確実な操作が片手でできるわけがないですよね、ということです。

その操作ができない状態で、他人に危害が及んだ運転をした場合は、完全な法律違反になるわけです。

警察は片手運転の違反をどのように取り締まっているのか？

カフェラテ片手に運転しただけで取り締まりをしていては警察も大変です。
同じく、おにぎりや喫煙もそうです。

ですから、片手運転のみで取り締まりをうけるということはほとんどないレアケースとなります。

ではどのような時に、法律違反として取り締まっているのでしょうか。

そのポイントが先述の②に記載した「他人に危害を与える事故はダメ」＝他人に危害を及ぼさない運転。

つまり、片手運転をして他人に危害を与える事故をした場合、安全運転の義務を怠った、という理由で取り締まりの対象になる可能性が高いということです。

片手運転の違反の交通事故！？ながらスマホは？問われる罰則や反則金

片手運転により他人に危害がおよび事故を起こし、安全運転義務違反が認められた場合（普通車）、違反点数は2点、反則金は9000円です。

これに、被害者や建造物の傷害・損害程度により点数が変わってくるので注意が必要です。

それでは具体的なケースを見ていきましょう。

片手運転の違反：飲食中の場合

飲食中の重大な事故もテレビニュース等で流れることがあります。

2017年、北海道では、運転中にカップラーメンを食べ運転をし、操作ミスからコンビニに突っ込むという何とも信じられないような事故が起きています。

当然、この事故も安全運転義務違反に問われる可能性が高い事故といえます。

これは、極端な例として、どうしても急いで取引先に向かわなければいけないなどの理由から、何か飲食をしながら運転をするケースはどんな人でも想定できます。

飲食をすると、まず手が片方ハンドルから離れます。
当然、もしもの時に安全な操作ができなくなる。
次に、口をもぐもぐと動かします。
のどに詰まらせれば咽かえり安全確認ができなくなります。

さらに、味や匂いで意識が運転から逸れ、注意力が低下します。
お腹が満たされる以外には良いことは一つもない行為といえるかもしれません。

飲食物に気をとられ運転をすると世間を揺るがすような重大な事故を誰しもが起こす可能性があるということを認識し、安全な場所に停車してから飲食をするように心がけましょう。

片手運転の違反：「ながらスマホ」で反則金を支払うケース

今や社会問題になっている「ながらスマホ」。
車社会でも重大な事故につながるケースがあるので絶対にやめましょう。

こちらは、人に危害が及ばなくてもその行為自体が違反行為として取り締まりの対象になります。

道路交通法の第71条に運転者の遵守事項にその内容が明文化されており、それに違反した場合、違反点数は1点（保持）、反則金は6000円（保持）です。

こちらも、先述のとおり重大な事故につながる危険性が高い違反行為のため、警察も取り締まりを頻繁に行っています。

道幅の広い、信号が重なり速度を落としやすい歩道の隅から物陰から監視していることが多くあります。

監視し取り締まりの対象だからやらないのではなく、もし追突事故を起こしたら、という意識を持ち、運転中の「ながらスマホ」は絶対にやめましょう。

片手運転の違反以外にも、安全運転義務違反に問われることは結構ある！注意すべき３事項

安全運転義務違反も細かく見ると、いろいろな項目に分けて考えることができます。

信号無視や速度違反などが原因で発生する重大事故よりも、安全運転義務違反が原因で起こる重大事故が非常に多いのです。

その中で、今回は3つの事項にしぼり詳しく見ていきましょう。

安全運転義務違反で反則金を支払うケース①【操作ミスで接触事故】

高齢の運転手がアクセルペダルとブレーキペダルを誤り建物に突っ込む、テレビニュースでもたびたび流れています。

2019年始にも、新宿駅近くでお茶にむせ、アクセルとブレーキを踏み間違い歩道に突っ込み、複数人がけがをするという事故が発生しました。

こういった事故も安全な操作を起こったことが原因で、さらに多くの被害者や損害を他人に与えていますから、安全運転義務違反に該当します。

安全運転義務違反で反則金を支払うケース②【距離感の読み間違いでの追突事故】

距離感の読み間違いはいろいろな場面で想定できます。
よくあるケースは、通称「右直事故」です。
交差点での右折待ちで対向車線を直進してくる車や二輪車との距離は十分大丈夫！と思い右折したところ思いのほか距離が近く接触してしまう事故です。

特に、二輪車の場合は距離感や速度感が読み取りにくいだけではなく、追突事故を起こした場合、多くが人身事故につながるので十分注意しましょう。

安全運転義務違反で反則金を支払うケース③【脇見運転での事故】

景色が良い場所や事故現場の脇を通り抜ける際など、脇見運転が原因による事故も多く発生しています。

また、ペットや子供が同乗している最中に、粗相をされ前方から目を脇の子供やペットにやった時に前方の停車車両に追突するなど、脇見運転による事故も多く発生しています。

最悪、愛する子供や家族同様に可愛がるペットの命も奪ってしまう可能性がありますので、運転中は、運転にのみ集中し、脇見をすることが内容にしましょう。

片手運転の違反はやめましょう！正しい運転スタイルを身につけラクで楽しいドライブを！

片手運転をはじめとする安全運転義務違反が招く交通事故の結末は、被害にあわれた人の人生も自分の人生をも崩壊させる悲劇でしかありません。

先述にもあるような操作ミスによる暴走事故。反対側車線から猛スピードで車が現れることが現実におきているのです。

そんなとき、片手運転でかわせますか？
かわした後に戻せますか？
両手である程度の力でハンドルを保持しなければそれができないはずです。
さらに言えば、両手でハンドルを保持している方が、体のバランスは保たれ、歪みの発生が抑えられ運転中の疲労軽減にもつながります。

正しい運転姿勢が安全で楽しいドライブにつながることを忘れないで安全運転を心がけましょう。