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先日新型が発表されたばかりの三菱・ekワゴンですが、日産との共同開発も第2世代になりました。
女性ユーザーをターゲットにしているようで(男性向けはekクロスになるでしょう)、内装やその使い勝手に大いに力を入れていると思われます。
激戦区の軽ワゴン市場に投入された新型ekワゴンの実力を、初代と2代目を愛車として乗っていた筆者が内装を中心にチェックしていきたいと思います。
ekワゴンの内装やインパネまわりは?
それでは内装やインパネ回りを見ていきましょう。
ekワゴンの内装
室内はスライド式のリアシートなどもあり、前後とも十分な広さを確保しています。
前席はシートの大きさはもちろん、長さのたっぷりとしたアームレストが付いており、少々大柄なドライバーにも十分対応できます。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
運転席は助手席との間に隙間がなく、ベンチシート状になっているため、横幅がたっぷりしており、ちょっとした荷物はシートの横に置けるため、大変使い勝手が良いです。
また後席は十分な厚みがあり、腰のある座り心地なので、ある程度の長距離でもお尻が痛くなるような心配はなさそうです。
更に後席リクライニングもついているので、ゆっくりくつろいだり、荷物の大きさによって背もたれを立て気味にすることで、柔軟な使い方を選ぶことが出来ます。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
これらの特徴は決して珍しいものではありませんが、ekワゴンは仕立ての良さやしっかりしたシートなどでややライバルをリードしていると言えます。
個人的に初代と2代目のekワゴンを愛車として使ってみて、シート類はどちらも大変しっかりしており、軽自動車ではなくコンパクトカー並みかそれ以上のものでした。
新型ekワゴンもそれらの良い伝統をしっかり引き継いでいると言えます。
ekワゴンのインパネ回り
インパネデザインは全体に無難にまとめつつも、最近流行のナビ画面のアイランドデザインを取り入れています。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
このナビがインパネから飛び出したようなデザインは、まるでタブレット端末をそのまま置いたような印象で、高機能であることをアピールしています。
残念なのは隙間にホコリが溜まりそうで、清潔派の方は毛の長いダスターでこまめな掃除が必要になりそうなことです。
ベージュとブラックの2トーンカラーはN-BOXを思い出しますが、ナビを除けば滑らかなデザインで一体感があり、好印象です。
しかし、ステアリングスイッチは合計19個もあり、一体どのくらいの人が使いこなせるのだろうかと疑問に思います。
オーディオの操作だけでなく、オートクルーズの設定など色々な操作が増えており、近い将来、それらの単純な操作・設定は音声認識で行うことになるのでしょうが、現状では自分のよく使う機能のみの使用になるでしょう。
もう一つ気になったのが空調パネルです。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
凝ったデザインで、風量の強さが一目でわかりますが、それらの表示が大きすぎて肝心の空調モードの表示が小さすぎます。
ライバル車は寒冷地仕様のみ標準装備になっていることが多いのに比べ、ekワゴンはシートヒーターやリアヒーターダクトまで完備しているのは大変良いと思いますが、この空調パネルの操作性は少し残念です。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
空調は見ないでも操作できる「3ダイヤル式」、すなわち風量・温度・モードの3つのダイヤルで操作するのが最も使いやすいと思うのですが、これらも近い将来は音声認識で操作できるようになるのでしょうね。
インパネ回りは無難なデザインで質感も高くまとめられていると思います。
ekワゴンの内装色は?
ekワゴンの内装色は1通りで、基本はベージュで、チョコレート色のアクセントが付いています。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
シート生地はざっくりとした織物で、その模様がシートデザインを単調にさせておらず、生地の感触は夏も爽やかな感じです。
ヘッドレストやシートの側面をチョコレート色にしているため、単純に明るいのではなくメリハリをつけており、室内の奥行き感を強調しています。
また、トランクルームはチョコレート色なので、少々の汚れ物を積んでも汚れが目立たないですね。
ただ、全体の印象はやはりN-BOXによく似ており、よりあか抜けているものの、ライバルに追随するようなデザインは市場でどのような評価を受けるのか興味があります。
もう一つのライバル、スズキ・スペーシアあたりはインパネのデザインは大きく異なるし、シートなどもより丸みを帯びて女性的なタッチです。
(スペーシアの内装)
引用:https://www.suzuki.co.jp
機能を追求すればどれも似てくるのはある程度やむを得ませんが、スペーシアのように細部で工夫を凝らすことで印象を大きく変えるようにするのがデザイナーの仕事でしょう。
例えば内装色を変えてみたり(安易に黒にするなかれ!)シート素材を変えてみたり、今のデザインでもN-BOXとの差別化は十分可能なので、追加モデルやマイナーチェンジでekワゴンならではの個性を演出してほしいと思います。
ekワゴンの荷室や収納の使い勝手は?
軽ワゴンは車体の外寸がどの車種もほぼ同じなので、荷室の広さもライバルに比べて大きな差を出すのは難しいです。
なので、使い勝手が差別化の要因になるのですが、ekワゴンは荷室から後席を簡単な操作で倒したり、スライドできるようにしてあります。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
このような機能はライバル車にもついていますが、ekワゴンは後席のレバーを引くだけで操作できるため、非常にわかりやすく使いやすいです。
荷室の床を掘り下げているため、後席のシートを倒さなくても、大型のA型ベビーカーを折りたたんで収納することが出来ます。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
また、2~3泊の旅行などに用いるサイズのスーツケースを2個積むことが出来、知人を空港や駅に送っていくときでも活躍できそうですね。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
小物入れは多数装備されており、車内で使う小物をしまうのに不便はないでしょう。
後席用のドリンクホルダーがドアについており、自然に手を伸ばしたところになるので使いやすいです。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
また、意外と置き場所に困る車検証類のホルダーが、助手席のドアポケットに専用スペースとして収納できるので、取り出すのも便利だし、どこにしまったのかわからなくなることもありません。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
実はこの車検証入れは初代ekワゴンで採用され、この最新型まで引き継いだ伝統ある装備なのです。
初代から真面目で実直な作りの車なので、使い勝手は今までのノウハウを含めて良く練られているとおもいます。
ekワゴンの内装のまとめ
ekワゴンの内装の特徴をまとめると以下の通りになります。
- 全体に質感が高く、軽自動車ということを意識させないレベルである。
- デザインはライバル並みで、特に個性的な面は見られないものの、無難にまとまっている。
- 室内色が1通りでバリエーションが乏しく、追加されることを期待したい。
- 室内は十分に広く、シートの多彩なアレンジやしっかりしたシートで長距離でも使いやすい。
- 荷室の使い勝手や小物入れなど、日常の使い勝手をよく研究しており、本当に使いそうな装備のみを選んでいるような印象である。
個性という面では今一つであるものの、質感の高さでekワゴンを選ぶ人が居そうです。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
今後はこの質感の高さを生かして、個性的な内外装をバージョンとして追加してもらいたいと思います(外装も三菱マークを外したらどこのメーカーの車かわからないぐらい没個性)。
まだ試乗などの情報が乏しいですが、ディーラーで積極的に試乗を行っていただき、ekワゴンの良さを実感していただければと思います。
アイキャッチ画像引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp
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