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ヴェゼルにマイナーチェンジで待望の1.5L VTECターボエンジン搭載の「TOURING・Honda SENSING」が発売されました。
Cセグメントである、シビックセダンにも搭載されているこのエンジン。
ヴェゼルの走りをどう変えたのか?
驚きの加速性能で、思わずアクセルを踏み込んでいました!
試乗 1.5L VTECターボエンジンを搭載した「TOURING」の加速性能は?
専用グリルやガーニッシュ、18インチホイールに左右出しエキパイフィニッシャー、ダークブラウンインテリア内装が奢られ、スポーティかつ華やかになったヴェゼル TOURING。
しかし補強が施されたボディに、TOURING専用のパフォーマンスダンパーやパフォーマンスロッドを採用し、ヴェゼルでは初となる「アジャイルハンドリングシステム」を採用するなど、ヴェゼルTOURINGは走りの質も大幅に高められています。
ヴェゼル TOURINGに搭載されるエンジンは?
今回新たにヴェゼルに搭載されたのは、L15B型の直噴1.5L VTECターボエンジンとなります。
最近では、CR-Vやシビック等にも採用されている、ダウンサイジングエンジンです。
ヴェゼルの最上位モデルの位置づけとなるこのTOURINGでは、パワースペックこそシビックセダンより1ps低いものの、最高出力:172ps/5500rpm 最大トルク:22.4kgf/1700~5500rpmを発揮し、必要十分のスペックとなっております。
ヴェゼル TOURINGに搭載されるミッションは?
組み合わされるCVTは、HONDAが得意とするトルクコントロール付きのCVTとなります。
アクセルペダルの操作と変速制御を高度に強調させる、Honda独自の制御「G・Design Shift」により、全く違和感の無いセッティングになっています。
これによって、無段階変速のスムーズさとアクセルに対するダイレクトな反応を両立する、CVTとは思えないリニアな走りを楽しめます。
試乗でヴェゼル TOURING スペック以上の走りを体感!
今回の試乗車のボディカラーは、プレミアムクリスタルブルー・メタリックでした。
この新色のブルー、HONDAにしては珍しく明るめのクリアメタリックで、凄く綺麗な色ですね。
オプションカラーで、価格は59,400円(税込)と、なかなかお高いです。
尚、冬期間の試乗の為、スタッドレスタイヤ(YOKOHAMA ice GUARD)での試乗となります。
それでは試乗レポートに入ります。
ヴェゼル TOURINGの静粛性は?
まず驚いたのが、ドアを閉めた時の開閉音でした。
明らかに他グレードとは音質が違いました。
「バフッ」と言う重めの音が響き、以前試乗したインサイトやアコード並の上質さを感じます。
実はTOURINGのボディの骨格や遮音、防振材には、欧州仕様と同じものが使用されています。
欧州は石畳があったり路面の状態が良くない場所も多く、日本仕様より遮音対策が確りされています。
更に部分的にボディの板厚を上げ、補強用のパッチも追加。
補強と同時に遮音性も上げる事によって、車内の気密性や静粛性も大幅に向上しています。
ダークブラウンの内装とも相まって、シックなプレミアムな空間を感じさせます。
それでは実際に走ってみましょう。
ヴェゼル TOURINGの走りは?
スペック的にシビックに近いだけあって、なかなか速いです。
1360kgの車重をものともせず、ストレス無く軽快に走ってくれます。
ダイレクト感あるCVTと相まって、レッドゾーン手前まで本当に気持ちの良い加速をしてくれます。
ただしターボ車の特性上、過給が掛かる1500rpm付近までは、ターボラグの為に若干ですがもたつきます。
とは言っても一瞬ですし、1度走り出せば6000rpm付近まで気持ち良く回ってくれます。
静粛性の高さも相まって、プレミアムスポーツを感じさせてくれますね。
今回ボディ剛性が大幅に上がった事によって、TOURING専用にセッティングされたサスペンションが確りと動いているのが感じられました。
ハンドリングも秀逸で、無駄なロールが上手く抑えられ、コーナリングだけでなくレーンチェンジでも狙い通りに走ってくれました。
ヴェゼルはリヤがトーションビームと言う事で乗り心地や走りに不利ですが、それを一切感じさせない上質さを感じます。
今回新たにコーナリング中に4輪のブレーキを独立制御をする、アジャイルハンドリングシステムが搭載された事によって、18インチとは思えないほど軽快かつ安定して曲がってくれます。
加速も良くコーナリングも楽しく意のままに操れる、内外装の質感も高くデザインもお洒落です。
ヴェゼル TOURING、運転していて非常に楽しい車でした。
ヴェゼル 1.5L自然吸気エンジン RS&HYBRID RSとの評価や比較
ヴェゼルに待望のVTECターボが追加された事によって、ヴェゼルのエンジンラインナップが既存の「自然吸気ガソリンエンジン」と「HYBRID i-DCD」と合わせ、3種類に増えました。
今回新しく追加となった、TOURINGとの比較をして見たいと思います。
ヴェゼルRSとTOURINGの比較
まず自然吸気の1.5L直列4気筒エンジンは、131ps/6,600rpm 15.8kgf/4,600rpmになります。
車重を比べた場合、TOURINGより150kg軽い1210kgとなりますので、街乗りでは意外にも快適に走ってくれます。
しかしながら最大出力41psと最大トルク6.6kgfの差は大きく、特に最大トルクがわずか1700rpmから発揮されるTOURINGと比べるのは酷かも知れません。
実燃費での差は1割程度しかありませんが、約43万円の車両価格の差は大きいですね。
街乗り主体で、あまり距離を走らない方にはお勧め出来そうです。
HYBRID RSとTOURINGの評価や比較
こちらは車重がRSより100kg重く、TOURINGより50kg軽い、1310kgとなります。
発進時からモーターのアシストがあり、システム出力が152psとなる為、ガソリン車のRSより軽快な走りとなります。
また発進時からモーターのアシストが入る為、TOURINGと比べても走りに引けを取りません。
ただし高速道路での追い越しや、上り坂の登坂路では、バッテリーの容量が少ないために不利となります。
実燃費で2割ほどHYBRID RSの方が良いですが、車両価格では約9万円の差となります。
高速道路をよく使うならTOURING、街乗り主体で遠乗りもするならHYBRID RS。
こちらはお好みで選んでも良いと思います。
総評
ひと言で言えば走りが楽しくなるプレミアムSUVです。
単純に「エンジンを載せ替えただけで価格が高くなった!」と思われがちですが、実際は目に見えないシャーシー部分から真面目に造られています。
試乗後は290万円という価格は、そこまで高いものに思えませんでした。
外装はもちろん、車内の質感や静粛性、剛性や走りが良く、更にはフィット譲りの広大なラゲッジスペース。
これ一台あればなんでも出来る、そんな素晴らしい車に仕上がっていたと思います。
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