クリープ現象とは?速度や燃費を検証!追突事故は起きないの!?

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クリープ現象とはどんな現象なのでしょうか?

普通自動車免許を持っているあなたは、すでに教習所で習っているはずですが・・・

万が一、忘れてしまっている方はもう一度ここで、内緒で確認しておきましょう。

 

クリープ現象はなぜ起きるのか?その仕組みと速度

 

クリープ現象とは英語ではcreepやcreepingと呼ばれ、直訳すると「ゆっくり動く」という意味を表しています。

オートマチック車のみで発生する独特の現象で、エンジンがアイドリング状態の時にギアがパーキングまたはニュートラル以外だった場合に起こります。

アクセルを踏んでいないにも関わらずブレーキから足を離すと、時速数キロの速度で車両が前進またはバックで移動してしまう現象です。

 

 

このクリープ現象は、マニュアル車では一切発生せずオートマチック車のみで発生します。

理由は、エンジンとトランスミッションの間にあるトルクコンバーターによる作用です。

このトルクコンバーターを利用してエンジンからのパワーがトランスミッションに伝わり、さらにトランスミッションが変速をしてタイヤに伝わり推進力を生み出します。

これらのパワーは、トルクコンバーターを通してオイルによって伝達が行われます。

オートマチック車の場合は、エンジンが動いている時にはオイルでパワーが伝達されます。

よって、アクセルを踏まなくてもトルクコンバーターでオイルが循環するだけでエンストになることはありません。

 

 

このことから、エンジンが動いている限りはトルクコンバーターを通してパワーがトランスミッションに伝達され続けるので、アイドリングの状態であってもパワーが伝達されると動き出します。

アクセルを踏まなければそれ以上のパワーの伝達は止められますが、完全にパワーの伝達を止めることができないためにクリープ現象が発生します。

クリープ現象の移動速度は車種によって違いがあるものの、概ね時速5kmから10km程度と言われています。しかし、エンジンがアイドリング状態で回転数が上がっていた場合には20kmにも達するケースもあります。

一方で、輸入車と比較して日本車は最低速度を高めに設定されていることが多く、クリープ現象が発生した際の速度も高くなるため注意が必要です。

 

クリープ現象のメリットとデメリットは?起きないほうがいいの?

 

クリープ現象のメリット

メリットは低速で少しずつ移動することが求められるシーンで、駐車をする時に重宝することがあります。

特に初心者の中には、縦列駐車や狭いスペースへの駐車などを行うことが苦手という方も少なくありません。

 

 

アクセルを踏まなくてもゆっくり車両が移動してくれるので周囲の状況の確認やハンドルさばき、ブレーキングに集中して上手に駐車することができます。

また、長時間の渋滞に巻き込まれた際には、神経をすり減らして少しずつアクセルを踏んでのろのろ運転をするのは、心身ともに大変な負担となります。

そこでクリープ現象によって、アクセルを踏まなくてもじわじわと前進すれば、負担を大幅に低減しつつ安全に前進することが可能です。

 

 

さらに坂道発進を行う際には、できるだけ下り坂方向に下がりたくないところですが、クリープ現象が発生すれば後ろに下がるのを防いでくれます。

これらのメリットを利用するために、あえて意図的にクリープ現象を発生させるのも高度なテクニックひとつです。

クリープ現象のデメリット

その一方でデメリットとなるのが、やはりドライバーが意図しなくても勝手に動いてしまうことです。

クリープ現象での前進時に、ブレーキの判断を誤ったり遅れたりすれば、追突事故を起こしてしまう可能性もあります。

 

 

また、エンジンを始動したばかりのタイミングやエアコンの動作時、アイドリングで回転数が高くなっている時にはスピードが出るため、早めの対処が必要です。

ありがちなのが、シフトをドライブやニュートラルにしたのにパーキングになっていると思い込み、ブレーキから足を離してしまうことです。

駐車をする場合には、くれぐれもシフトがパーキングに入っているのを確認してからブレーキを離すように心がけることが大切です。

 

クリープ現象で追突・人身事故も!?

 

クリープ現象の事故で最も多いのは、免許を取得したばかりの初心者の方だけではありません。

ベテランの方であっても、マニュアル車から移行したケースでは感覚を掴むまでに一定の時間がかかり、それまでに事故が発生してしまうこともあります。

 

マニュアル車の運転が上手な方であればこそ、長年培ってきた運転技術はなかなか抜け切れません。

自身では明らかに停止させた後、ブレーキから足を離したつもりでも、突然車両が意図せず前進して思わぬ事態に陥ってしまうことも少なくありません。

一般的なクリープ現象の速度は高くても時速5kmから10km以内でじわじわと移動するイメージです。

アシスト機能を備えた車両であれば警告が出てからすぐにブレーキを踏んだり、ドライバーの自主的な判断であっても対処を素早く行うのが十分可能です。

 

 

加えて、仮に事故が発生したとしてもダメージが浅く深刻な事態には至らないケースもあります。

その一方で、エンジン始動時やエアコンの作動時、しばらくのアイドリングによる高回転時など条件が揃えば、時速20km以上の速度に達するクリープ現象が発生します。

その程度の時速になると、前方の車両に追突して最悪の場合はむち打ちなど完治まで長引いたり、後遺症も残ってしまう事故を起こす場合もあります。

 

また、歩行者に接触するような人身事故も発生した事例もあります。

最悪の事態を回避するために、運転する自動車の特性を理解して安全運転を心がけたいところです。

 

クリープ現象時の燃費は?ガソリンは消費してるの?

 

通常エンジンからのパワーをトランスミッション、さらにタイヤへと伝達するにはトルクコンバーターが使用されます。

しかし、一定以上の速度で走行する場合には、トルクコンバーターを経由せずに動作することがあります。

 

 

その一方で、エンジンの始動時や変速が行われた際にはトルクコンバーターが使用され、この動作によりエンジンのパワーが低い状態であっても車両をスムーズに動かすことが可能です。

これは、燃費を良くすることに一役買っています。

従って、クリープ現象が発生する原因となっているトルクコンバーターが動作している間でも、非常に低い燃費とは言えガソリンは消費している状態です。

 

1.5Lエンジンを搭載した自動車を時速8kmで走行し、トルクコンバーターの変速比が1.2、燃料消費率が毎時375kWhであると仮定します。

この場合の試算では、燃費はkmあたり約59km、クリープ現象での消費燃料の量は約22ccとなります。

ほんの僅かとは言え車両が移動するからには、確実にガソリンを消費することになります。

このため、低速で少しずつ移動したいなど必要があってクリープ現象を発生させる場合は別にして、ガソリンの消費量を気にするなら小まめにパーキングやニュートラルに確実に入れておくのが無難です。

 

クリープ現象まとめ

 

クリープ現象とは、オートマチック車の仕様として発生する車両が移動してしまう現象です。

ゆっくりと移動したい場合には有効に活用できる一方で、意図せずに高スピードで移動してしまう場合があります。

よって、追突事故や人身事故にもなり兼ねないため十分な注意が必要です。

 

その動作の秘密はトルクコンバーターにあり、エンジン始動時やアイドリング時などでもエンジンからのパワーを的確にタイヤへと伝えるためのものです。

ほんの僅かとは言えガソリンも消費してしまうことから、気になるようであれば小まめにパーキングやニュートラルにしておきましょう。

オートマチックの自動車を運転する際には、その特性や癖についてよく把握して安全運転を心がけたいものです。

 

この記事を書いた人

杉本
趣味は車・野球・サッカー
映画・ドラマ・アニメetc.
自動運転どうなるんだろうねぇ~

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