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RB26DETTエンジン(RB26)は、GT-R専用エンジンですが、バブル期に誕生したR32(1989年)、そしてバブル崩壊後に生まれたR33(1995年)と、R34(1999年)に搭載されました。
一方、2007年に登場した、R35 GT-Rに搭載されているVR38DETT(VR38)もまた、GT-R専用エンジンです。
RB26最終モデルのR34か?それとも、現行型のVR38のR35か?2つのエンジンの違いについて、比較してみました。
日産GT-R、RB26とVR38の違いは?
引用:https://www.autostation.jp/user_data/sunshade
RB26DETTとVR38DETTは、いずれもツインターボを搭載した、24バルブ6気筒のエンジンですが、RB26は排気量2.6Lの直列6気筒ガソリンエンジンで、VR38は3.8LのV型6気筒ガソリンエンジンです。
そもそもRB26とVR38とでは、開発された目的が異なります。
レースに勝つことだけに特化したRB26エンジン
引用:https://search.yahoo.co.jp/image/search;_ylt=A2RCKwERF1NccQEACwuU3uV7?p=GT-R+R32+%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9&aq=-1&oq=&ei=UTF-8#mode%3Ddetail%26index%3D14%26st%3D640
RB26は、グループAのJTC(全日本ツーリングカー選手権)で、勝つことだけを目的に開発されたエンジンです。
開発当初は、グループAの4.0Lクラスに分類される、排気量2.4Lにターボチャージャーを搭載する予定でしたが、トルクを電子制御するアテーサE-TSの採用で重量が増したことと、目標とする600馬力には、4.0Lクラスのタイヤでは不足だったことから、4.5Lクラスでの出場を目指して、排気量が2.6Lへ変更になったという経緯があります。
つまり、RB26の2.6L排気量は、レースに勝つための必然性によって誕生したのです。
世界最高レベルの動力性能を目指したVR38エンジン
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r.html
VR38は、これまでのレースのしがらみから、世界のスーパーカーへと目を向けて、RB26の最大トルク40.0kgf・m(R34)より大きい、60kgf・m以上の最大トルクと、エンジン軽量化を目的として開発されました。
その結果、GT-Rエンジンとしては初めてのV型エンジンに至りました。
では、それぞれのエンジンスペック比較一覧をご覧ください。
参考までに、クルマの車重、車重1kgあたりの馬力、JC08燃費も併記しました。
なお、R34の燃費は、10・15燃費しかカタログデータがありませんので、JC08が、おおむね1割ダウンという見解から換算しました。
頑強な鋳鉄製エンジンブロックを採用したRB26の2.6Lツインターボエンジンに対して、VR38の3.8Lツインターボエンジンは、排気量の増大でトルクを引き上げた上、アルミエンジンブロックを採用して、エンジン軽量化を図りました。
鉄の重さは、1立方センチメートルあたり7.8gで、アルミはおよそ2.7gですから、同じ大きさならば、単純に、おおむね3分の1程度、アルミの方が軽いことになります。
さらに、6つのバルブが直線的に並ぶ縦長のRB26エンジン(直列6気筒)に比べて、VR38では6気筒のバルブ3個ずつを、Vの字に並列に並べた、V型エンジン(V型6気筒)を採用したことで、エンジン自体の大きさも小さくして、より軽量化を図っています。
パワーを増大しつつ軽量化を図ったことで、車重1kgあたりの馬力は1.5倍以上となり、結果的に優れた燃費性能をも両立したR35GT-Rのスペックは、お見事という言葉がピッタリです。
日産GT-R、RB26とVR38、良い点と悪い点
引用:https://twitter.com/hashtag/er34
RB26の良い点
縦長の直列6気筒のRB26は、リミッターを設けて280馬力の自主規制に抑えたと言えるほど、強靭で重厚感のある、名エンジンとして知られています。
通常の市販エンジンよりも、タフなエンジンだからこそ、ツインターボのブースト圧を上げても十分に耐えるエンジンで、いとも簡単に馬力アップに応えてくれるエンジンです。
また、RB26の独特なエンジン音も、今だにファンを魅了して止みません。
RB26の悪い点
タフで重厚なエンジンは、大きくて重いという副産物をもたらします。
この結果、クルマの特性はフロントヘビーとなり、時々4駆の電子制御を持ってしても、タイヤが経たれば、アンダーステアが強いマシンへと様変わりしてしまい、コーナーでは怖くてアクセルを踏めないという事態に陥ります。
パワーにクルマが振り回されては、速く走ることは難しくなります。
VR38の良い点
レーシングカーのエンジンには、古くからアルミエンジンブロックが採用されているように、大きく2つの利点があります。
1つは鉄よりも軽く、同じ大きさであれば、アルミエンジンブロックは、鉄製エンジンの3分の1にまで軽くなります。
もう一つは、アルミが放熱性が高い素材である点で、高温になるエンジンの熱が放熱され易く、結果的に、エンジンを高温から保護してくれるという点です。
また、VR38が、V型エンジンを採用したことで、これまでエンジンルームに、大きくはびこってきた縦長のRB26エンジンよりも、コンパクトにエンジンルーム内の中央に設置されています。
アルミ素材の中でも、ジュラルミンは鉄と同等の強度を持ちながらも軽い、という特性に見られるように、アルミ素材の技術進歩によって、鉄製エンジン以上の強度を持ちつつも、より高出力で軽量なエンジンは、結果的に低燃費性能をもたらします。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r.html
さらに、匠エンジンとして、限られた職人の手によってのみ、組み上げられるVR38エンジンは、徹底的に差別化、ブランド化されていますので、R35 GT-Rを所有することで、成功者としてのステータスにもなっています。
VR38の悪い点
アルミエンジンブロックの技術が進歩したとは言え、鉄とアルミでは熱による膨張率が異なり、至る所にアルミ素材を併用しなければならず、全てはコストに、はね返ってしまいます。
電子制御技術のテクノロジー以前に、素材そのものから、R35 GT-Rは高価なクルマなのです。
また、毎年かかる自動車税額(自家用)を比べた場合、排気量3.8Lは6万6,500円で、RB26の5万1,000円(2.6L)よりも高くなり、購入コストに維持費も膨らんで、より限られたオーナーでしか、その楽しみを味わうことができません。
日産GT-R、RB26(直6)とVR38(V6)どっち?
引用:http://www.i-size.co.jp/repair/2010/12/927
R32を始め、R33、R34のGT-Rエンジンとして知られるRB26エンジンですが、日産のステーションワゴンとして知られるステージアにも、限定車として搭載されたことがあります。
また、ローレルやセフィーロなどの4ドア・セダンにも移植されるなど、RB26は多くのファンに愛され、高い人気を誇ったエンジンです。
その人気は今も衰えず、相変わらず、根強いファンを持つRB26エンジンなのですが、R34 GT-Rを最後に、市場から生産中止に追いやられてしまった背景には、悲しいことですが、排ガス規制の厳しい環境に移行できなかったことがあります。
実際、周りを見渡せば、低燃費のハイブリッド車や、電気自動車などのエコカーばかりが注目される世の中で、わずかにBMWだけが、直6エンジン車の製造・販売を行っている状況です。
でも、中古市場では、7万㎞を走行した、20年落ちのR34 GT-Rが、800万円を超える価格で顔を並べているのも事実です。
中古だけでなく、新車市場でも、近年、RB26のような直列6気筒エンジンの復活が、クルマ業界で囁かれ始めています。
一方のVR38ですが、匠エンジンとしてブランド路線を歩み、なおかつコストパフォーマンスに優れた高性能マシンとしての位置づけは、間違ってはいない、とも言えます。
ですが、RB26と、VR38で決定的に異なる部分が存在します。
RB26とVR38の決定的な違い
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/exterior_interior.html
RB26を搭載したGT-Rにはアナログ的なマニュアルトランスミッションが搭載されています。
一方で、VR38を搭載したR35 GT-Rは、全車、電子制御型マニュアルトランスミッションです。
速く走ることだけを求めるのなら、マニュアル車の構造を持ちつつも、いつでも最適で、いつでも最速のタイミングで、オートマ車のように、いつでも自動でギヤのシフトチェンジを行ってくれるVR38を搭載したR35 GT-Rは、国産車ではナンバー1の、最速な優等生のクルマだと言えるでしょう。
でも、加速時からブレーキングに伴う減速時まで、エンジンの回転数を感じて、シフトチェンジのフィーリングを感じて、クルマとの1対1の対話を楽しもうとするならば、アナログ的なマニュアルトランスミッションを搭載したRB26の楽しさに、VR38は叶うことはできないでしょう。
RB26もVR38も、技術の日産が生み出したクルマですが、どちらかと言えば人間臭いRB26の方が、私は好きです。
何より、誰が乗っても速く走れる優等生よりも、人間臭さが残る、暴れ馬を乗りこなした時の喜びの方が、大きいと私は思うのです。
→関連記事:GT-R50×GT-R×イタルデザインは50年の軌跡と奇跡?
アイキャッチ画像引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/performance.html