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車のクラス分けで「セグメント」という言葉が使われることがあります。
特に輸入車に使われることが多く、最近は『Dセグメント』への注目度が上昇中です。
ところで『Dセグメント』とは、いったいどんな車のことを指すのでしょうか?
国産車と輸入車の『Dセグメント』を比較してみました。
『Dセグメント』とは!EやJもあるってなに?
セグメントとは、主に欧州市場においてマーケティング統計上で用いられる乗用車の分類方法です。
そしてこの分類は、欧州でも複数の基準があり、共通の規格となっているわけではありません。
今回は「欧州委員会(欧州連合の政策執行機関)」の分類を基に解説して行きます。
セグメントは9つのセグメントに分類されています(明確な分類基準は示されていない)
セグメント-A | ミニカー |
セグメント-B | スモールカー |
セグメント-C | ミディアムカー |
セグメント-D | ラージカー |
セグメント-E | エグゼクティブカー |
セグメント-F | ラグジュアリーカー |
セグメント-S | スポーツクーペ |
セグメント-M | マルチパーパースカー |
セグメント-J | オフロード・SUVカー |
日本での一般的な分類といえば、軽自動車やコンパクトカー、5ナンバー車などというクラス分けが主流であり、セグメントという言い方はなじみが薄いですね。
そこで、今回テーマの『Dセグメント』を、国産車と欧州車で比較してみます。
引用:https://toyota.jp/
国産車における『Dセグメント』は、かつて3.0Lエンジンを搭載した車種で、ボディサイズは全長4.6~4.8mの車がこれにあたります。
日本では3ナンバー車といわれる分類ですね。
現在、エンジンのダウンサイジング化が進み、ボディサイズはそのままで、2.0Lや1.5Lのターボが主流になりつつあります。
『Dセグメント』ステーションワゴンの比較
『Dセグメント』ステーションワゴンは、ゆとりのあるボディサイズで荷室容量が大きいことが特徴です。
さらに、小排気量のエンジンの採用で経済的でもあり、欧州では非常に人気のあるファミリーカーとなっています。
アウディA4・アバント
引用:https://www.audi.co.jp/
「アウディA4・アバント」は、「メルセデスベンツCクラスス」テーションワゴンや「BMW・3シリーズ」ツーリングなどと並び、日本で人気のステーションワゴンのひとつです。
スポーティーな外観で、ベースの「A4」同様に上質でデザイン性にも優れたインテリアを兼ね備えています。
さらに、最大1,510Lという荷室容量を確保するなど機能性にも優れています。
エンジンには直列4気筒の1.4Lターボ、チューニングの異なる2種の2.0Lターボ。
そしてV型6気筒の3.0Lがラインナップされています。
エントリーグレードに搭載される1.4Lターボは、110ps(150kw)/250N・m(25.5kgf・m)の性能と、16.6㎞/Lという燃費性能を実現しています(いずれもメーカー発表値)。
マツダ・アテンザ ワゴン
引用:https://www.mazda.co.jp/
国産車『Dセグメント』ステーションワゴンのマツダ『アテンザワゴン」。
マツダのフラッグシップである「アテンザ」シリーズにふさわしく、高品質なエクステリアとインテリアで人気の一台。
エンジンは2.0L、2.5Lのガソリンエンジンと、2.2Lのクリーディーゼルエンジンという3つのラインナップとなっています。
特にマツダ独自のクリーンディーゼルエンジンは、ガソリンエンジン4.0L並みのトルクが特徴となっています。
エンジンのスペックでは「アウディA4・アバント」に負けていない「アテンザワゴン」。
マツダのフラッグシップであることから、装備や高級感も高水準です。
日本では数少なくなったステーションワゴンを造り続けてきただけあり、輸入車に引けを取らないクルマと言えます。
『Dセグメント』セダンの比較
『Dセグメント』セダンは 燃費や走行性能、そして居住性といった機能性を追求した「Cセグメント」とは異なります。
スタイリングや最新技術など、メーカーのポリシーや先進性を最も表わしているクラスといえます。
メルセデス・ベンツCクラス
引用:https://www.mercedes-benz.co.jp/
4ドアセダンのグローバルスタンダードとされる「メルセデス・ベンツCクラス」は、自動運転に近い安全運転支援システムなど先進装備を搭載しています。
全長約4.7mとメルセデスで最も小さいセダンながら、上級クラスに劣らないインテリアを装備しています。
エンジンは「1.5Lターボ」と「1.5Lターボエンジン+マイルドハイブリッド」、「2.0Lディーゼル」という3種のパワーユニットを搭載し、価格は455万~586万円(消費税8%を含む車両本体価格)。
充実した装備内容からみて、とてもリーズナブルな価格設定といえます。
トヨタ・カムリ
引用:https://toyota.jp/
トヨタが「セダンの復権」を掲げて、ビューティフル・モンスターと謳ってリリースした『カムリ』。
ワイド&ローのスポーティーなデザインに、直列2.5Lエンジンに改良を加えたハイブリッドシステム「THS II」を搭載しています。
最高出力155kW(211PS)を発生し、驚異の低燃費33.4km/L(メーカー発表値)を実現しています。
内外装の質の高さは、口コミ評価などから判断すると「メルセデス」が一歩リードしているようです。
これは、日本国内ではプレミアムセダン扱いの『カムリ』ですが、北米市場ではコンパクトセダンであるため、装備や機能性など使い勝手の良さを重要視された結果かもしれません。
若々しいデザインとパワフルさを兼ね備えて上々の評判の『カムリ』は、ビューティフル・モンスターの名に恥じない国産車『Dセグメント』を代表する一台といえます。
引用:https://toyota.jp/
『Dセグメント』SUVの比較
国産車、輸入車ともに人気のあるSUVですが、主流はFFになってきています。
特に『Dセグメント』ではファミリーカーとして使われるため、居住性を確保するためにその傾向が強くなります。
その一方で、SUV本来のワイルドなイメージも求められ、各メーカーがそれぞれのクルマの性格付けを競い合っています。
ボルボXC60
引用:https://www.volvocars.com/jp/
「ボルボXC60」は、ボルボの新世代デザインを受け継いで、SUVでありながらも品のあるデザインが特徴となっています。
また、インテリアはシンプルながらも豊かさを感じられるスカンジナビアンテイスト溢れるものとなっています。
そして、パワートレインは全モデルで直列4気筒2.0Lターボとなり、T5、ターボ+スーパーチャージャーのT6。
さらにT8 Twin Engineと呼ばれるプラグインハイブリッドと、D4と呼ばれるディーゼル・ターボという4種をラインナップしています。
トヨタRAV4
引用:https://toyota.jp/
発売されたばかりの新型「RAV4」は、「ボルボXC60」と全長が同サイズの4,690mm。
全幅も国産車では稀な1,865mmというワイドボディを誇っています。
この安定感あるスタイリングとワイルドで機能的なSUVで、先代までの都市型クロスオーバーSUVとは大きく変化を遂げました。
心臓部のエンジンは直列4気筒2.0Lエンジンと、2.5Lのハイブリッドをラインナップ。
2.5Lのハイブリッド車は、システム最高出力163kW(222PS)を発生しながらも、最高で25.2km/Lという低燃費(メーカー発表値)を達成しています。
また、先代モデルより高くなったとはいえ「RAV4」は260万円台~380万円台(消費税8%込み)で、600万円を超える「ボルボXC60」の半額に近い予算で購入することが可能です。
「ボルボXC60」との価格差は、コストパフォーマンスの面からみても新型RAV4の魅力をより高めるともいえます。
『Dセグメント』とは?国産車と輸入車徹底比較!・まとめ
引用:https://toyota.jp/
『Dセグメント』に求められる「Cセグメントプラスαの魅力」。
現状では欧州生まれの輸入車が、国産車メーカーに比べてリードしていると言えます。
輸入車メーカー各社は『Dセグメント』より上級クラスにもラインナップしいることから、高級なイメージや上質感あふれる内外装を『Dセグメント』の車種にフィードバックしていることも強みと言えます。
例えるなら、輸入車『Dセグメント』は、上級セグメントから余分なものを差し引いた形。
一方、国産車『Dセグメント』は、下位セグメントに新たな要素プラスした形という構図といえます。
そこには、「引き算」と「足し算」の違いというべき車造りの差が見えてきます。
引用:https://toyota.jp/
価格面と燃費面においては国産車が有利とされ、輸入車『Dセグメント』に販売面で劣ることはありません。
ただし、予算さえ許すなら輸入車を望む人が多い現状を考えると、機能性や効率だけではない、車そのものの魅力が不可欠であることは否めません。
輸入車に負けない国産車『Dセグメント』の開発にますます期待したいものですね。
アイキャッチ画像引用:https://www.mercedes-benz.co.jp/引用:https://toyota.jp/
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