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90年代のスポーツカー全盛期に比べて、ライトウェイトFRスポーツは各社ラインナップが少なくなっています。
その中で人気を2分している車といえばトヨタの86とマツダのロードスターですね。
今回は、86とロードスターを走りではなく、維持費や燃費などの面から比較してみようと思います。
86vsロードスターND 維持費比較
引用:https://toyota.jp/86/
引用:https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
トヨタの86も、マツダのロードスターもともにスポーツカーであるだけに、その維持費については気になってくるところですよね。
参考までに、両者のそれぞれの価格帯は以下のようになっています。
- 86:2,623,320~4,968,000円
- ロードスター:2,554,200~3,256,200円
特別仕様車のラインナップの違いから、86の方が上位モデルの価格は高くなっていますが、ベースグレードや標準グレードの価格帯はとても近いものになっています。
しかし、排気量や重量などの面で様々な違いがあるため、その維持費にはある程度の差がありそうです。
さっそく、それぞれの維持費を詳しく見て行ってみましょう。
※ガソリン代は、年間1万キロ走行すると仮定し、執筆時点(2月3日)の全国平均価格(ハイオク:147.3円)で計算しています。また、保険料と駐車場代については条件によって大きく異なるため同じ金額にしています。
86の維持費
引用:https://toyota.jp/86/
維持費を見ていく前に86の基本スペックをおさらいしておきます。
86 | |
排気量 | 1,998cc |
駆動方式 | FR |
車両重量 | 1,210~1,270kg |
最小回転半径 | 5.4m |
86は、2LのNAエンジンを搭載しながらも、車重が1.2トンと非常に軽量に作られています。
86の実際の維持費を計算してみると、年間で大体40万円弱はかかってくる計算になりました。
出費の中で一番大きいものといえばやはりガソリン代です。
最近のスポーツカーは燃費が良くなっているとはいえ、同じ2Lクラスのほかの車と比較してみてもスポーツカーである86の燃費はあまり褒められたものではありません。
単純にエンジンがハイオク仕様であるということも、出費がかさむ要因ですね。
しかしながら、エコカー減税が適用されないとはいえ、車重が軽いおかげで税金の面で苦労することはあまりなさそうなのが唯一の救いでしょうか。
86に限らず、スポーツカーは任意保険が高くなったりするので、そういった点もしっかり確認しておいたほうが良さそうですね。
ロードスターNDの維持費
引用:https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
続いて、ND型ロードスターの維持費を見ていきます。
ロードスターの基本スペックは以下のようになっています。
ロードスター | |
排気量 | 1,496cc |
駆動方式 | FR |
車両重量 | 990~1,020kg |
最小回転半径 | 4.7m |
86に比べて、排気量も車重もかなり小さく抑えられている車だけに、維持費にどの程度の差があるのかは期待してしまいます。
ロードスターの維持費は、86と比較するとかなり安く抑えられそうですね。
一番の要因は、排気量と車重が86よりもはるかに小さく抑えられているおかげで、税金が安くなっているためです。
ロードスターは、最も軽いモデルで車重が1トンを切り、990kgという非常に軽いボディが特徴です。
その分、税金もワンランク下がることになり、86の税金と比較すると最大で年間8000円ほどお得になります。
また、ロードスターはスポーツカーの中ではかなり燃費のいい車なので、同じハイオク仕様であっても、ガソリン代だけで年間4万円ほどの差ができる計算になります。
やはりスポーツカーにとって車重の軽さは、走りの面でも維持費の面でも大きなメリットがあるようですね。
86vsロードスターND 燃費比較
引用:https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
86とNDロードスターのカタログ上の燃費については以下のようになっています。
- 86(JC08):[MT] 11.8km/L [AT] 12.4km/L
- ロードスター(WTLC):[MT] 16.8~17.4km/L [AT] 17.2km/L
トヨタとマツダでは、燃費の計測方法が異なりますが、JC08よりも基準の厳しいWTLCでこれだけの燃費をたたき出しているのは素晴らしいですね。
86に比べてロードスターの方が燃費が良くなる一番の要因は、ずばりその圧倒的な車重の軽さです。
わずか1トンに抑えられたボディのおかげで、排気量もパワーも小さなエンジンでも軽快な走りが可能になっています。
86もスポーツカーの中では十分な燃費を確保した車ですが、ロードスターとの燃費勝負では勝ち目がなさそうです。
86vsロードスターND 乗り心地比較
引用:https://toyota.jp/86/
86もロードスターも、スポーツカーという趣味性の高い車ではありますが、友人や恋人を乗せてドライブに行ったりする場合を考えると、ある程度の乗り心地は確保しておきたいというのが本音ではないでしょうか。
スポーツカーだからといって、ノーマルでも足が硬すぎて人を乗せられないということはありませんが、それぞれ乗り心地は大きく違うモノになっています。
実際に、両者の乗り心地の違いを見ていきましょう。
86の乗り心地
引用:https://toyota.jp/86/
86は、スポーツカーらしくカチッとした足回りに仕上げられています。
かといって、ノーマルの状態でガチガチで街乗りは厳しいなんてことはありません。
たしかに、ゴツゴツとした乗り心地はありますが、むしろ普通の車よりも足回にコストがかけられているだけに、段差などの吸収はなめらかに感じます。
室内空間も運転席と助手席は十分なスペースが確保されているので、長時間のドライブでもそこまで疲れやすいということはありません。
シートに関しては、運転席助手席ともにホールド性の高いバケットシートになっているので、ちょっとしたスポーツ走行程度なら純正シートで十分にこなせてしまいます。
引用:https://toyota.jp/86/
86は、一応乗車定員4人の車ですが、後部座席についてはほとんど荷物置きスペースと割り切ったほうがいいでしょう。
チャイルドシートなども載せようと思えば可能ですが、赤ちゃんを毎回乗せるのはなかなか大変そうです。
また、車内の静粛性についてですが、スポーツカーの中では静かで、純正マフラーだとほとんど音が室内に入ってきません。
ただし、サウンドクリエイターという、エンジンルームの音を車内で聞こえるようにするシステムが装備されているので、もしかしたら同乗者の方にはうるさいと思われるかもしれません。
しかしながら、そういったエンジン音を聴かせる演出のおかげで普段の運転は格段に楽しいものになり、スポーツカーに乗っているという気分が高まります。
86は、スポーツカーらしさを出す部分と、普段遣いでの乗り心地を確保してある部分のバランスがとても良く出来た車だと言えます。
ロードスターの乗り心地
引用:https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
ロードスターは、スポーツ走行だけでなく日常の運転自体を楽しめるように設計された車です。
そのため、足回りは86よりも柔らかめで、サスペンションがよく動くという印象があります。
エンジンパワーこそありませんが、車重がとても軽いので、峠などのコーナーの多い道を走っていると本当に運転が楽しいと実感できます。
引用:https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
しかしながら、2シーターのオープンカーなので、室内空間は86よりも更に狭く感じてしまいます。
決して窮屈さを感じるわけではありませんが、荷物を置けるスペースがそもそも少ないため、同乗者がいる場合はほとんど荷物を載せることができません。
それでも、そういったデメリットを補っても余りあるほど楽しい時間を提供してくれるのがロードスターという車です。
86も十分乗り心地のいい車ですが、ロードスターはそれよりも更に乗り心地がいいので、気持ちのいいドライブを楽しみたい方にはぜひオススメしたい一台です。
86vsロードスターND比較まとめ
引用:https://toyota.jp/86/ https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
ライトウェイトFRスポーツという点では共通した2台ですが、実際の車の性格にはかなりの違いがあります。
カスタムベースや、スポーツ走行に使われることを前提に開発され、若者向けのスポーツカーというコンセプトで販売されている86ですが、年間の維持費が40万円ほどかかってくる点を安いとみるか高いとみるかは難しいところですね。
ロードスターに関しては、世界で最も売れているオープンカーとして根強いファンがおり、ND型になってその魅力はさらに増していると思います。
両者を比較すると、普段遣いの便利さの面では86の方がやや有利ですが、ロードスターの手軽に楽しめるオープンカーという魅力も捨てがたいところですね。
アイキャッチ画像URL:https://toyota.jp/86/ https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/
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