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2016年から販売が始まった2代目となるNSXは、ホンダが設計する数少ない国産スーパーカーですが、新型のNSXはハイブリッド・スーパースポーツとして販売開始以降で世界から注目を集めています。
既にデリバリーが始まっており、既に納車されたユーザーも居ますが、まだまだバックオーダーを抱えており供給が追い付かず、試乗車が用意されない中で開催される数少ない試乗体験をもとにNSXの魅力に迫ります。
NSXの試乗はできるの?
満を期して販売された2代目となるNSXは、前モデルと同様に組み立て行程を熟練工による手作業で行う為、大量生産が難しく希少性の高いモデルです。
販売開始と同時にメーカーの想定していた以上の受注を受け、バックオーダーが大きく残念ながら試乗車が用意できない状況にあり、気軽に試乗することが出来ません。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/type/hybrid/
それでもメーカー広報車として、数台のNSXが展示・試乗会などに用意されており試乗体験会として鈴鹿サーキットなどのイベントなどで開催されていますが、それでも申込多数となる場合が多く、試乗体験は抽選になるケースが多く狭き難関となっているのが現状です。
試乗体験で確実に乗ることが出来るのは、毎年開催されているNSXフェスタに参加すると、事前申し込み制なので確実に試乗体験ができますが、参加条件があり新旧NSX所有者が対象となっています。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/type/hybrid/
所有者が友人知人に居れば、友人として参加枠がありますので貴重な試乗体験が可能ですが、周囲に居なければ難しいですね。
このようにNSXの試乗は、現時点では限りなく限定的となっており気軽に体験することは出来ない状況にあります。
それでもホンダ公式H.Pや、鈴鹿サーキットなどのイベントページをチェックしていると、何らかのイベントで試乗会が開催される可能性がありますので、常日頃からチェックしておくとチャンスがあるでしょう。
NSXを試乗して解る魅力
NSXの試乗を実際に体験することは難しくとも、メーカー広報活動として行われるプレスによる試乗記はネットや専門雑誌で簡単に見る事ができますので、調べてまとめてみました。
外観デザインは未来感のあるスーパーカーと言うデザインで、迫力のあるデザインとなっていますが、極端にスーパーカーに振るのではなく、どこか大人しい中に力強さと未来感があるその姿は、誰もが認めるデザインでしょう。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/type/hybrid/
ドライバーズシートに座ると、そこから見える視界はまさにスーパーカーの世界で、はっきりと他のクルマとは違うNSXの世界を感じます。
イグニッションをスタートさせるオーナーの特別席。
内装を見回すと、シート生地も形状もスポーツカーそのもので好感が持てますが、残念なのはセンターコンソール、並ぶツマミがレジェンドと共通の物が使用されており幻滅感が漂うところ。
ディスプレイメーターが良いだけにとても残念。
ここはNSXとしてもっとコダワリを持っても良かったのでは?と多くの意見が出ています。
NSXはご存知の通り2シーターミッドシップスポーツですが、思いのほか広く取られた室内空間は快適性も高く、上質なレザーで仕上げられたスポーツシートはホールド性も高く、オーナーの喜びを一番に感じとれるでしょう。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/driving/
イグニッションを入れると、何の違和感もなく静かにエンジンが動き始め、そのV6エンジンが持つ特有の鼓動が身体に伝わりますが、静粛性の高い室内はスーパーカーと言うより2シーターのラグジュアリーカーに乗っているような錯覚になるでしょう。
ギアを選択肢、アクセルを優しく踏み込むとスーパーカーとは思えないほどに、ゆっくりと静かに走り出しますが、強く踏み込むと本性を表すが如く驚愕な加速性能を味わうことになります。
さらに4つの走行モードによって完全にコントロールされたエンジンはデフォルトはスポーツモードで快適性とスポーツ性を合わせ持った標準モードです。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/driving/
スポーツ+モードは標準に少しスポーツ色を濃くしたモードで、例えばワインディングなどで軽く流すのに最適なモード。
トラックモードはサーキットなどでラップタイムを競う場合に有効で、エンジン出力100%解放して走るモード。
最後にクワイエットモードですが、これはタウンユースなど静かに走行するなど、エンジン回転は4400回転をMAXに出力を絞り、バッテリーの残量次第ではモーター駆動が優先されます。
1台のスーパーカーに、ここまで走りの要素を詰め込みながらも、市街地などではラグジュアリーに快適に乗れるスーパーカーが他にあるでしょうか。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/driving/
NSXの走行モードによる変化はエンジンだけではありません。
アクティブダンバーが持つその特性まで走行シーンに合わせて変化します。
磁性流体式可変ダンパーを採用したNSXのサスペンションは、ダンパーオイルに金属粒子を含んでおり、電磁コイルによって瞬時に減衰力が変更され走行モードに応じた減衰力となります。
2016年にデビューしデリバリーされたモデルは、足回りのセッティングにおいて、まだまだ詰めが甘い所も多く残されており、サーキットなどの高速域においてナーバスな一面を残し一部で不評とされていました。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/driving/
早速、ホンダはテコ入れを行い2018年10月のデリバリーモデルからはマイナーチェンジモデルとして、この足回りのセッティングを見直し、各部の剛性をさらに上げることで劇的な変化を遂げたと多くの意見が出ています。
フロント19インチ、リヤ20インチを採用するアルミホイールも剛性の高い鍛造モデルで装着するタイヤもコンチネンタル製のNSX専用タイヤを新たに開発しました。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/styling/design/
NSXのリヤセンターに配置されたマフラーは、排気効率を優先しながらV6特有の歯切れの良い排気音が響きますが、と言って耳障りな音ではなく適度にサウンドチューニングが行われた上質と言う表現が正しいであろう低音でパンチの効いた排気音が響きます。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/performance/driving/
NSXのハンドリングにも触れてみよう。
SH-AWDと名称される駆動システムはエンジンとリヤモーターでリヤタイヤを駆動し、フロント2モーターで前輪を駆動するAWDとなっています。
これらのモーターは省燃費性能の向上にも寄与しますが、ターボエンジン特有のターボラグにおいてもモーターによる瞬発した駆動で、ターボラグを解消しています。
さらにコーナーワークでは、フロント左右に独立して装備されたモータのトルクベタリングによる制御が働き、アンダーステアを抑え狙ったラインをトレースする。
それはまさにオンザレールで駆け抜けると表現するのが正しいでしょう。
NSXはホンダが持つテクノロジーを全て集結させて設計された現代のスーパーカーとして卓説した性能と安全性を持つスーパースポーツモデルなのです。
2019年モデルのNSXを試乗
昨年、ホンダから公式にマイナーチェンジの内容が発表され話題になりましたが、2018年10月のデリバリーよりマイナーチェンジ後のモデルとして納車が進んでいます。
このようなスーパースポーツモデルは、販売開始後も熟成が進められマイナーチェンジを繰り返して進化をして行くことは常なので、決して珍しいことではありませんが、NSXの場合そのスパンが余りにも短い期間で行われました。
内容としては、外観で新しくボディーカラーが追加され、往年のイモラオレンジが復活し、ブレーキキャリパーの色も追加されながら、フロントマスクのメッキパーツを廃止し、ボディー同色とするなど変更が行われました。
引用元:https://www.honda.co.jp/NSX/webcatalog/styling/design/
エンジンなどの基本的なスペックは変わらず、最大出力などにも変更はありませんが、エンジン特性を見直しさらに高レスポンスを手に入れスポーツエンジンとしての磨きが掛かりました。
特筆したいのは、足回りの設定が大きく見直され別のクルマと思えるほど進化を遂げたところです。
前述した超高速域での表れるコーナーでの不快感を見直すべく、足回りのリセッティングとボディー剛性の向上などが行われ、SH-AWDの特性も見直しが入り全く違うクルマと思えるほどシャープなコーナーリング性能を新たに手に入れたNSX。
その最新モデルをテストしたドライバが話す内容は、「全く別のクルマのようだ」とは、最高の誉め言葉ではないでしょうか。
NSX試乗まとめ
NSXはホンダディーラーにて試乗車が用意されず、気軽に試乗することが出来るクルマではありませんので、なかなか実際のNSXが持つ魅力を目前で感じる機会が薄い状況にあります。
それだけに、多少でもNSXの持つ魅力が伝われば幸いと思い記事をまとめました。
納車にまだまだ時間を要する傾向にありますがこの記事をキッカケとしてNSXをもっと好きになって頂き、何時の日かオーナーになっているユーザーが居ればとても幸いです。
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