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ユニバーサルデザインという考え方が一般的になり、自動車業界も様々なニーズに答える車作りを進めています。
その最もな例として福祉車両というものがあります。
高齢化が進むこれからの車社会において、増々福祉車両は重要な役割を担うでしょう。
筆者はお台場のトヨタのテーマパークに行く機会があり、福祉車両の使い方を見学してきました。
今回は、福祉車両をご検討中の方向けに体験レポートをご紹介したいと思います。
福祉車両トヨタのウェルキャブとは?
今の時代、福祉車両の機能性は格段に進化しており、高齢者やハンディキャップをお持ちの方の乗り降りに優しい車が各メーカーから多数登場しています。
そんな中、トヨタではウェルキャブという名称で福祉車両を展開しています。
そのウェルキャブの展示車・試乗車を常設し、専門知識を持ったスタッフが常駐する、ウェルキャブステーションという専門店も展開しています。
もちろん、ウェルキャブの購入自体は、トヨタのディーラー店舗どこでも可能ですが、こうした専門店で試乗・相談の上、納得して車を購入できるので、安心ですよね。
他にも全国10都市にトヨタハートフルプラザというウェルキャブ専門の常設展示場があり、個々のニーズに合ったカスタマイズも含めた相談ができる店舗も有ります。
とても気軽に相談に行ける体制となっており、評判も良いようです。
さらに、私が今回訪れた東京・お台場のメガウェブというトヨタのテーマパークですが、こちらにもウェルキャブの展示車や相談コーナーが設けられています。
メガウェブでは以下の写真のようなウェルキャブ専用ブースが用意されており、具体的な活用方法も含めて展示されています。
周辺にはショッピングセンターなどの複合施設も多い為、より気軽に立ち寄れる施設となっています。
ご興味のある方はぜひ見学に行かれてはいかがでしょうか。
トヨタ ウェルキャブの機能性をご紹介!
ウェルキャブには、以下の4種類の福祉車両が展開されています。
シートへの乗り降りをサポートするタイプ
助手席や進行方向左側のセカンドシートが回転し、車に乗り込む必要がなく、助手席に腰掛けることができるスタイルです。
シートは電動で回転するものと、手動で回転させるものの2種類あります。
参考にアクア助手席回転シート車Aタイプの動画を見てみましょう!
車いすのまま乗り降りするタイプ
シエンタやヴォクシーなどのいわゆるハッチバックを採用しているミニバンタイプの車種にて、ハッチバックから車いすのまま直接車内に乗り込むタイプです。
シエンタ・ヴォクシー・ノア・エスクァイアではスロープにて乗降となり、ハイエース・レジアスエースではリフト式となっています。
参考に【シエンタ】車いす仕様車(タイプⅠ・タイプⅡ)の動画を見てみましょう!
参考に【ハイエース】車いす仕様車 操作編の動画を見てみましょう!
様々な用途で、多人数の送迎を快適にするタイプ
こちらはヴォクシーなどの3列シートタイプのミニバンにて採用されており、2列目シートを通常の仕様と異なり、シートの移動なく3列目シートへの通路を確保する専用のものに変えたスタイルとなっています。
乗降口は幅350mmと広めに設けられ、なおかつ両サイドに手すりを設けて乗り降りしやすいように工夫されたものになっています。
参考にヴォクシー ウェルジョインの動画を見てみましょう!
https://www.youtube.com/watch?v=gkn-CLI_sjA
ご自身の運転をサポートするタイプ
運転される方が足が不自由であったりする場合に活躍するタイプで、プリウスなどの車種に設定があります。
専用メーカーの運転補助装置を後付けできるようにもなっているため、不自由な個所が人によって異なるニーズにも対応できるようになっています。
参考にプリウス フレンドマチック取付用専用車 ウェルキャリーの動画を見てみましょう!
これらは、老人ホームなどへのいわゆる送迎車のイメージが強いハイエースのような車種だけではなく、プリウス、アクア、シエンタ、ヴォクシーのように一般的に使用されている乗用車でも用意されています。
日常的にお体の不自由な方が利用されたり、普段は家族で使用して、たまに足腰の弱い祖父母を送迎するなどの用途でも気軽に利用できるのです。
いかにも福祉用といった形ではなく、通常の乗用車として気持ちよくカーライフを楽しむことができるというのもトヨタの福祉用車両の魅力です。
これからの高齢化社会、バリアフリーの考えの浸透した社会においてすべての人にやさしい車社会となるような企業努力がなされています。
福祉車両の補助金はある?税金は安くなる?
さて、気になるトヨタの福祉車両(ウェルキャブ)にかかわる助成制度ですが、以下の条件のうちひとつでも当てはまると対象となります。
・お体の不自由な方自身が車を運転する場合
・お体の不自由な方と生計を共にする方が運転する場合
・お体の不自由な方が運転するのに必要と認められる改造をする場合
尚、助成制度は都道府県・市町村によって異なっていますので、詳細はお住まいの市町村に確認してみてください。
補助金や優遇制度の内容は?
福祉車両はお体の不自由な方が利用されるため、不自由なく日常生活が送れるように様々な特例も設けられています。
商業施設や高速道路のサービスエリアなどで、施設やエレベーターなどのバリアフリー設備の近くに設けられる専用駐車スペースなどが身近な例です。
これらは、あくまで設備の話ですが、補助金や優遇措置などはあるのでしょうか?
駐車禁止等除外標章の交付が受けられる
通常駐車禁止場所で駐車に当たる行為をした際は駐車違反となり、反則金の支払いが必要です。
これは免許をお持ちの方は教習所で習ったことかと思いますが、お体の不自由な方の送迎や通院などで駐車をしないとならない場面もあるかと思います。
健康な方なら近隣の有料駐車場に停めて歩いたりすれば済む話ですが、お体の不自由な方や車いすをお使いの方がそうするのは難しいですよね。
そんな事情を鑑みて、警察署より「駐車禁止等除外標章」の交付を受けることができます。
交付には身体障がい者手帳の提示など当然条件はあります。
ちなみに、いくらやむを得ないといっても路上駐車はやはり交通を妨げたり、事故を誘発したりします。
警視庁のホームページでも使用は最小限にとどめてくださいとお願いが記載されております。
本当に困ったとき助けてくれるものとして使うことが大事ですね。
有料道路通行料の割引
高速道路などの有料道路を走行する際の通行料も割引の対象になります。
お体の不自由な方が運転される場合か、その介助者が運転する場合に限り、日本道路公団・首都高速道路公団・阪神高速道路公団などの管内の通行料が割引となります。
例として首都高速道路の場合は通行料金が半額(10円未満の端数は切り上げ)となり大変お得です。
事前にお住いの市区町村福祉事務所での手続きと、ETC利用の際は事前登録が必要になります。
このように、日常利用の際にも割引など優遇措置があります。
車両購入時の【助成制度】消費税が非課税って本当?
国税である消費税は福祉車両として「車いすと車いすを乗せられる自動車」もしくは「お体の不自由な方が運転できる自動車」のいずれかに適合すればかかりません。
国税ですので、お住まいの都道府県・市町村にかかわらず適用となります。
自動車税、自動車取得税の減税もしくは免税
地方税である自動車取得税は減税もしくは免税となります。
地方税に当たる為、都道府県によって異なります。
東京都の場合障がい者手帳などの交付を受けている方が使用する自動車で、新車購入した年度の自動車税は45,000円までであれば免税です。
また、自動車取得税は減税もしくは免税となります。
維持・保有期間の助成制度
保有している間の維持にかかわる自動車税も対象になる場合があります。
東京都の場合は申請年度のみの為、維持にかかわる減税措置はありません。
他にもガソリン代などの助成制度があります。
日常の足として重要度の高い福祉用車両を所有できるように以上のような優遇制度も設けられております。
どんな方でもいつ使う時が来るかはわかりませんので、簡単にでも知っているといざという時に慌てませんね。
福祉車両トヨタ展示場の体験記と補助金・税金まとめ
福祉車両はお体の不自由な方でも安心・安全で快適な生活が送れるように、日々進化しています。
お台場のメガウェブ展示場で実際に見て、様々な工夫が凝らされていることがよく分かりました。
普通の乗用車のようにバリエーションに富んでおり、欲しい車種・好きな車種を選ぶことができ、カーライフの満喫も十分できる時代になったのですね!
また、社会的にも重要度が認められており、金銭面・使用環境で優遇が受けられるようになっていることは、知っておかなければいけない知識だと思いました。
誰にでもいつ必要になるかはわからない福祉車両。
今回の記事が、少しでも購入前の参考になれば幸いです。
アイキャッチ画像引用:https://toyota.jp/spade/welcab/p_liftup/
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