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皆さん、ビンテージカーと聞くとどんな車を思い浮かべます?
映画007に登場するアストンマーチンでしょうか?
国産ならやはり2000GTですかね?
ここでは、代表的なビンテージカーをご紹介しつつ、その意味や定義を掘り下げてみたいと思います。
ビンテージカーとクラシックカーの違い、その定義とは?
ビンテージカーとクラシックカー。2つの呼び名がありますよね?
これらの違いはなんでしょう?
まず、漠然と思い浮かべるのは、ビンテージカーっていうのは古くて、高価で、限定モデルのようなイメージではないでしょうか。
また、クラシックカーというのはとにかく古くて、まるで馬車にタイヤが付いたようなデザインで、走らせるのがやっと、というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
アストンマーチン
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/iphone/15/700020034830190205001.html
しかし、それらの2つの呼び名には、いくつかの定義や意味があるのです。
国や団体などによって定義が違いますが、以下にいくつか、箇条書きにしました。
日本国内と欧米での使われ方に分けてあります。
1 欧米での定義
※クラシックカーの定義
・生産から25年以上経ったもの(ラリー団体であるFIVAの基準)FIVA…..本拠地イタリア
※ビンテージカーの定義
・1919年から1930年に製造された車(イギリスのビンテージカークラブの定義)
欧米では両者の線引きはハッキリしています。
生産から25年経過した車がクラシックカーであり、その中でも古い、1930年までに生産された車がビンテージカーというわけですね。
少なくとも欧米においては価格や希少性は両者の線引きには考慮されていないようです。
むしろ、車の保存状態や当時の販売価格よりも、1930年までに生産されたという事実が希少性になっているようです。
2 日本国内での定義
※クラシックカーの定義
・1919年から1945年までに生産された車(FIVAに加盟する日本クラシックカークラブが主に取り扱っている)
※ビンテージカーの定義
・1945年までに生産された車(東京都がヴィンテージカーと認め、自動車税の減免を行なっている)
https://gazoo.com/article/car_history/150605_1.html
東京都で1945年までに作られた車をお持ちなら、ぜひ自動車税減免の申請を!
日本でのクラシックカーとビンテージカーの年式での明確な定義の違いは、東京都と日本クラシックカークラブでは、ほぼ同じになっていますね。
しかし実際にはこれらの定義から外れて、60年代や70年代に生産された車をビンテージカーやクラシックカーと呼ぶ事も多いですし、そう呼ぶ事も誤りではないようです。
むしろ、日本国内において、1945年より前に大量生産された車は軍用のトラックくらいしか無かったでしょうから、これらの定義に当てはまる乗用車は極めて少ないはず。
したがって、60年代や70年代の車を指してビンテージカーと呼んでも何ら問題ないでしょう。
また、同じように古い車でも、希少価値の高い車、クオリティの高い車を(ビンテージカー)と呼ぶ傾向にあります。
日本の自動車産業の歴史は欧米に比べて50年ほど遅かったと言われておりますので、欧米における年式を基にした定義では、クラシックカーやビンテージカーは国産車においてはほぼ皆無ですし、国内ではこれら呼称の使い方に敏感に反応して意見する団体も無いようですので、曖昧というよりもほぼ(ノールール)というのが国内の現状です。
クラシックカー
https://www.photo-ac.com/main/detail/261894?
ビンテージカー
http://car-me.jp/articles/8997
旧車
https://www.webcartop.jp/2018/12/307355
ビンテージカーとクラッシックカー、旧車とどう違うのか?
ビンテージカーとクラシックカーの違いは、国内においては明確な線引きがない事がわかりました。
では、それらと旧車とは、いったいどう違うのでしょう?
ここではまず、広義での旧車という意味について考え、旧車とクラシックカー、ビンテージカーとの違いを述べて行きたいと思います。
団体の決めによる定義ではなく、あくまでも一般的なこれらの呼称の使用例を見て行きますね。
広義で旧車と言ってしまえば、それこそ戦前に生産されたような車も旧車とという言葉に含みますし、80年代のネオヒストリックカーと呼ばれる国産車も旧車と呼びます。
また、国産車を指して旧車と呼ぶ事が多く、外車に関してはビンテージカー、クラシックカー、ベテランカー、ヒストリックカーなど、別の呼び名を使う事が多いようです。
もちろん、古い外車を指して旧車と呼ぶ事もあります。
一般的な旧車のイメージとしては、やや丸みを帯びた箱型のセダンで丸目のヘッドライトの国産車ではないでしょうか。
1971年製セドリック。
https://motorz.jp/race/60562/
例としては、昔のドラマ(西部警察)で、よく爆破シーンに使われていたような車ですね。
しかし、数十年放置されたようなボロボロの車で、なおかつ発売当初もさほど名車とも呼ばれなかったような、ありふれた車両は「旧車」とも「クラシックカー」とも呼ばれないでしょう。
ましてや、「ビンテージカー」などと呼ばれることはまず、ないと思われます。
簡単に言ってしまえば、「ポンコツ」と「旧車」は違うのです。
生産から一定の期間が過ぎた車の中で、愛好家にとっては十分価値のある車であれば、それらはすべて旧車です。
また、その旧車の中で、さらに古い車がクラシックカー、また、とくに希少価値の高い車がビンテージカーと呼ばれる傾向にあるようです。
車関係の雑誌や、自動車販売業者の広告などを見ても、一般的にはこのような傾向にあると思います。
ただし、どの年代の車をクラシックカーと呼ぶか、また旧車として位置付けるかは、その情報を発信する人の主観に基づきます。
ご年配の方は70年代の車を見ても旧車とは認めなかったり、若い方の場合は80年代の車の事を旧車と呼ぶ事もあり、やはり明確な基準はない事がわかります。
旧車って何?その定義は?その代表車種
旧車という言葉はとても広い意味で使われている事がわかりましたが、そろそろ旧車の定義について見直していきたいと思います。
ネットを検索して、「これぞ旧車!」と呼ばれるような車の条件を洗い直してみました。
1960年代から1980年代前半までに生産されている車
これ以前に生産された車はクラシックカーと呼ばれる事が多く、これ以降に生産された車は旧車とは認められない事が多いです。
販売が終了した絶版モデル
これに該当しない極端な例を挙げるならフォルクスワーゲン タイプ1でしょうか。
旧ビートルは同じような外観で1941年から2003年まで生産が続けられていました。
例えば、旧ビートルの生産がまだ行われていた2000年当時に、デザインがほぼ同じである1960年製のビートルを指して(旧車)と表現する事があったでしょうか?
現行で製造されているモデルはたとえ古くても旧車とは呼びません。
名車である
ざっくりとした表現で申し訳ありませんが、往年の名車と呼ぶにふさわしい車の事ですね。
旧車ファンを惹きつけるようなレトロなデザインである事や、発売当初も大衆車ではなく、高級車やスポーツカーとしての位置付けにあった車が旧車と呼ばれ、現在も高値で取引されています。
外車を中心に、旧車と呼ぶにふさわしい車をご紹介いたします。
https://www.kurumaerabi.com/usedcar/detail/13371-116/
まず最初にご紹介させていただくのは、1967年製、赤のカルマンギア、ダブルバンパーのモデルです。
貧乏人のポルシェなどと呼ばれていたこの車ですが、今では値段も高騰しています。
エンジンがリアに搭載されているためフロントボンネットは小さく、それを開けるとトランクになっているにもかかわらず、前面には小さなグリル風の装飾穴が2つ付いているなど、とにかくデザイン性が高く、一度惹きつけられたら逃れられない魔性の魅力を持っています。
https://www.kurumaerabi.com/usedcar/detail/16832-80/
次にご紹介するのは1971年製、黒のシボレーコルベット、コンバーチブルのモデルです。
アメリカンスポーツの雄と呼ぶにふさわしいこの車は370馬力を叩き出すV8エンジンを搭載し、スティングレイの異名を持ちます。
日本においても愛好家にとっては特別な車であり、特別なステータスの象徴として愛されています。
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/iphone/13/700956003030170822001.html
1958年製のメルセデス・ベンツ M・ベンツ 220Sです。
その品格は旧車と呼ぶよりもビンテージカーと呼ぶべきでしょう。
世界に誇る国産車で代表的な旧車
我が国の旧車の中でも特に人気が高く、海外でも評価されている車は多いです。
映画「ワイルドスピード」シリーズの中でも、チューニングされた、最新とは言えない日本車が多く使われているなど、海外でのカーマニアにとって、日本車の評価は高いようです。
これはすべての旧車の宿命ですが、やはり最新の車以上にメンテナンスに気を配る必要があります。
その中でも国産車の旧車の場合、修理のための部品が今でも多く流通しており、外車の部品に比べれば比較的安価に手に入ることや、愛好家たちのコミュニティも多く、メンテナンスするためのメソッドもある程度確立されているため、今から入手しても10年、20年と乗り継いで行く事も可能です。
愛車がお手上げのような状態になったとしても、地元の修理屋をいくつか回れば、きっと我が子に再開したような笑みを見せてくれるベテラン整備士さんに会う事もできるでしょう。
生産当時、新車の状態で触れていた年配世代と、時を経て旧車と呼ばれるようになってからその魅力を感じて手に入れた若い世代が旧車を通じて交わる事ができる事も、素晴らしいことではないでしょうか。
https://www.kurumaerabi.com/car_mag/list/2372/
世界に誇る日本の旧車を語る上で外せないのはトヨタの2000GTで間違い無いでしょう。
1967年にトヨタとヤマハの共同開発で生産され、337台だけ発売されました。
そのうち約200台は日本国内で販売されたとの事です。
2014年で海外で開催されたオークションでは、なんと1億2千万円もの価格で落札されています。
もはやビンテージカーどころではなく、超が付くスーパープレミアムカーです。
続いてトヨタクラウン。写真は1964製のトヨペット・クラウンです。
2018年にフルモデルチェンジし、現在15代目となるトヨタクラウン。
「いつかはクラウン」というメーカーが発信したキャッチコピーの通り、国民の憧れの的となってきたトヨタの乗用車のフラッグシップモデルは、1代目から15代目に渡って、それぞれ全てにファンがいます。
まさに日本の自家用車の歴史そのものと言っても過言では無いでしょう。
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/10/700030047630160513001.html
旧車ファンにはおなじみの日産スカイライン。
国内にも多くのオーナーズクラブが存在する1968年以降の通称ハコスカが有名ですが、1972年以降の通称ケンメリの価格が現在高騰しています。
写真は、もはや旧車と呼ぶに値する時を経たと思われる1983年製の2000RS後期型、通称鉄仮面です。
https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/12/700040313830190311001.html
以上、世界に誇る日本の旧車をご紹介いたしました。
このページをご覧になっている方は少しはクラシックカーやビンテージカー、旧車にご興味をお持ちの方ではないかと思います。
また、実際に旧車のオーナー様もいらっしゃるでしょう。
私もこのページを書きながら、旧車への想いがふつふつと蘇ってまいりました。
自動車開発の歴史に敬意を表しつつ、旧車の魅力をさらに多くの方に伝えていきたいと思います。
長文おつきあいありがとうございました。
アイキャッチ画像:https://www.goo-net.com/usedcar/spread/iphone/15/700020034830190205001.html
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