車庫証明の住所変更の手順？しないと犯罪！？これを読めば解決

引っ越しをすると、公共料金や銀行、各種カード会社など、住所変更手続きをしなければいけませんよね。

免許証の住所変更はもちろん、車の保管場所を示す「車庫証明」も、同じく新しい住所にしておく必要があります。

今回は、車庫証明について、住所変更の手順や必要な書類についてご説明していきましょう。

車庫証明の住所変更の手順とは？しないとどうなる？

実際、筆者も引っ越しを何度かしたことがありますが、「引っ越し=車庫証明の住所変更」と、頭の中に出てくることは、まずありません。

車庫証明とはその名の通り、自動車の車庫となる場所がここであることを証明するもの。

正確には、車検証の住所を現住所に変更するために、新しい住所の車庫証明が必要だ、ということです。

そのため、車庫証明は「住所変更をする」わけではなく、「新しく取り直す」というのが正しい言い方。

新しい車庫証明や住民票など、必要書類を持って「地方運輸局」へ足を運ぶことで、車検証の住所を変更することができるのですね。

■車検証の住所変更をしなければいけない理由

実は、住所が変わったからといって、車検証の住所を変えなければいけないという事はあまり浸透していません。

引っ越しをするたびに車検証の住所変更を行っている人はほとんどいないのが実情です。

しかし、車検証の住所変更は法律上しなければいけません。

「自動車の所有者は、登録されている型式、車台番号、原動機の型式、所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置に変更があったときは、その事由があった日から十五日以内に、国土交通大臣の行う変更登録の申請をしなければならない」道路運送車両法　第12条

つまり、引っ越しをして住所が変わったら、15日以内に新しい住所への変更手続きをしてください、ということですね。

また、この法律を守らなければ、10万円以下の罰金となることがあります。

「車検証の住所なんてほとんど使わないし、別に変更しなくてもいいでしょ」とそのままにしておくと、財布にも痛い思いをしなければいけないのですね。

他にも、

・自動車税の納税書が前の住所に送られる

・車を売却するなど、手放すときに手続きが面倒

などの影響があります。

自動車税の納付書については、郵便物の転送で1年目は問題なく受け取れることができますね。

また、納付書の中には住所変更届が同封されているので、新住所を記入し送付することで、翌年からの納付書も問題なく新住所へ送ってもらうことができます。

さらに、住所の変更届を忘れていた場合も、納税事務所に足を運べばその場で納付書の送り先住所を変更することも可能なのです。

車検証の住所変更をしなくて一番の問題が起こるのは車を手放すというとき。

車を売却するときには印鑑証明が必要なのですが、車検証の住所変更をしていない場合、印鑑証明との住所が違うということになりますよね。

そんなときは、住民票を取ることで前の住所を証明できるので問題ありません。

しかし、住民票に表示されている住所はひとつ前の住所まで。

もしふたつ前の住所から車検証の住所が変わっていなければ、住民法では対応できません。

そんなときに必要なのが「戸籍の附票」。

これは、今までの住所がすべて記載されているため、これを戸籍の附票を取ることで車の売買契約を結ぶことができるのです。

正直、車を売るのにわざわざ市役所に行くという行為は面倒なもの。

住民票ならまだしも、戸籍の附票だなんて、ほとんど聞き慣れないものを取りに行かなければいけないなんて、かなりの手間となってしまうのです。

車庫証明の住所変更（取り直し）はどこでするの？

その車検証の住所変更をするには、新しい住所の車庫証明を取り直さなければいけないと先ほどふれましたが、取り直しをするためには車を停める地域を管轄している警察署にあります。

警察署にあるとはいえ、直接足を運ぶのが難しいという人はネットからダウンロードもできるので便利です。

とはいえ、最終的に警察署まで書類を持って行かなければいけないため、1度は足を運ばなければいけないことになります。

もしどうしても自分で行くことができない場合は、代理で行ってもらうことも可能。

ただし、その場合は窓口の担当者に委任状が必要かどうか確認しておきましょう。

委任状は必要ないと言われる場合もありますが、もし必要だった場合2度手間となってしまいます。

また、車庫証明を取得できる範囲は自宅から半径2km以内。

例えば、賃貸しているアパートに駐車場はないけど、半径2km以内にある駐車場を借りたとします。

そうすると、その駐車場にて車庫証明が取れるということです。

先ほど説明した通り、車庫証明を取り直すのは車庫とする地域の管轄の警察署で行います。

自宅は〇〇市だけど、車庫とする場所は△△市の場合、△△市を管轄している警察署で行うということですね。

車庫証明を取得しに行って市町村が違うとならないよう、きちんと確認しておきましょう。

車庫証明の住所変更（取り直し）には、何が必要なの？

車庫証明を取り直すには、警察署に行くかサイトからダウンロードして書類が必要です。

また、その書類以外にも、必要なものがあるのです。

1つずつ説明していきましょう。

■自動車保管場所証明申請書

車の名前や形式、大きさ、使用する人の住所や車庫となる場所を記載します。

■保管場所標章交付申請書

「保管場所標章」となるステッカーをもらうための申請書です。

■保管場所の所在図・配置図

車庫になる場所のおおまかな位置や、どう車を配置するかを表す図を描きます。

手書きでも良いですが、ネットから地図を印刷して貼り付けるのでもOKです。

■保管場所使用権原疎明書面（自認書）、または保管場所使用承諾証明書

車庫となる場所の使用権限があるかどうかの書類です。

車の使用者である本人が車庫となる土地の所有者の場合、保管場所使用権原疎明書面（自認書）を記載します。

アパートの駐車場や月極め駐車場など、借りている場合には、保管場所使用承諾証明書を大家さんや不動産屋に記載してもらいます。

■自動車の使用者の住所が確認できるもの

免許証や保険証、公共料金の領収書などが利用できます。

■認印

押し直しをお願いされることもあるため、持参しましょう。

申請書の訂正印としても便利です。

■車庫証明を取得するための手数料

申請するための手数料として、2,000円ほど支払います。

収入証紙として支払う場合もあるため、警察署での説明通りにします。

手数料は各自治体によって前後するため、先に確認しておくと安心です。

車庫証明の住所変更（取り直し）の手続き方法！

以上の書類を揃えたうえで警察署へ行けば良いのですが、実際にはどのような手続きをするのでしょうか？

まず、警察署へ行き、書類に不備がないか確認してもらいます。

問題なければ手数料を払って申請終了です。

手数料を支払ったら「納入通知書兼領収書」がもらえるため、これは車庫証明を受け取る際に必要となるため、受け取るまで保管しておきましょう。

申請後、早ければ1日、遅くても1週間あれば新しい住所の車庫証明が受け取れます。

受け取りに行く際、申請した時に受け取る納入通知書兼領収書を渡し、標章交付の手数料として500円を支払いステッカーを受け取ります。

ステッカーと一緒に、車庫証明と保管場所標章番号通知書も発行されます。

ステッカーは車のリアガラスに貼り、保管場所標章番号通知書は車検証と一緒に保管、車庫証明は車検証の住所変更の際に使うので地方運輸局へと提出します。

車庫証明の住所変更（取り直し）はいつまでにやればいい？

先ほども説明した通り、車検証の住所変更は、原則引っ越しをしてから15日以内に行わなければなりません。

その際に使う車庫証明は、発行してから1ヶ月以内のものとされています。

そして、車庫証明を申請してから発行されるまではおよそ1週間。

ということは、引っ越しをしたら最初の1週間で車庫証明を取得し、残りの1週間の間に地方運輸局へと足を運び、車検証の住所変更手続きをするということです。

そう考えてみると、かなり忙しいスケジュールですよね。

しかし、引っ越しをすると警察署に免許証の住所変更へ行くため、ついでに車庫証明の申請をしておくとスムーズに進みますよ。

車庫証明の住所変更（取り直し）のまとめ

いかがでしたでしょうか。

引っ越しをしてもなかなか車庫証明のことまで頭が回らないことも多いです。

これまでお話ししてきたように、法律上は車庫証明も取り直して新しい住所にしなくてはいけません。

しなければ法律違反になってしまいます。

ただ、私がいつもお世話になっている車屋さんに相談しても、そこを指摘されることはないしお金もかかりわざわざ陸運局まで行かなければいけないということから、住所変更をしなくても困ることはないと言われました。

実際はそこまで細かい指摘をうけることは少ないかもしれませんが、引っ越しをしたら車庫証明の取り直しはしておいたほうが無難です。