メルセデスAMGプロジェクトワン、市販型2人乗りF1ミッドシップ

下取りは必ず一括査定サイトを使うこと!

下取りは必ず一括査定サイトを使うこと!

ディーラーでは30万円の下取りが、
買取業者では80万円になることも
多々あります。

一括査定サイトを使うことで、
大手下取り会社の最大10社が

あなたの車の買取価格を
競ってくれるので、
結果的に値段が吊り上るのです。

btn1-1

あなたがメルセデス、あるいはベンツというクルマに求めるモノは、あなたの存在をアピールするためのステータスでしょうか?

それとも確かな安全性能でしょうか?

かつて、軽量レースカーに勝利した高級セダンを創ったメルセデスAMGが、今ある最高の技術で創る市販車、プロジェクトワンを紹介します。

スポンサーリンク

単なるメルセデスではない、最高・最速のメルセデスAMG

キャプチャONE

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

2017年、ドイツのフランクフルトモーターショーで、蝶が2枚の羽を広げるように開く、両側バタフライドアを装備して発表されたハイパーカーが、メルセデスAMGの創立50周年を記念して開発中だとされるプロジェクトワンです。

メルセデスAMGは、設計段階からクルマの高性能だけにこだわるエンジニア集団で、そのAMGが公道を走る市販車、プロジェクトワンに掲げた下記スペックをご覧ください。

キャプチャ

わずか1600 ccのエンジンと言えば、現行1800 ccのトヨタプリウスよりも小さい排気量ですが、プリウスはフロントとリアの合計2個のモーターを搭載して、最高出力は98馬力、最小車両重量は1390 kgです。

これに対して、AMGのプロジェクトワンは、最高出力1000馬力以上で、目標とする車両重量は1000 kgとしていましたが、開発途中では予定より重くなったそうで、1300 kg以下を予定しています。

AMGのプロジェクトワンが、プリウスの10倍以上の出力を発揮できる理由には、11000回転まで回るガソリンエンジンに加えて、ボディー中央屋根に突き出た、効率的な吸気ダクトによる、単なるターボチャージャーだけにはとどまりません。

キャプチャONEフロント側

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

AMGのプロジェクトワンは、トヨタのプリウスと同様にエンジン主体のハイブリッドカーですが、プリウスと異なるのが、ホイールにそれぞれ独立した800Vに対応する計4個の電気モーターを搭載していることです。

メルセデスAMGによれば、4個のモーターだけで450kw(=600馬力)の出力が出せると発表しています。

またメルセデスが通常のハイブリッドで採用している400 V電圧を、800 V電圧にすることで、モーター効率の向上を図っていて、電気だけでも25 kmは走行できるとしています。

つまりプロジェクトワンは、小さくても高出力の1600㏄シングルターボエンジン(400馬力以上相当)に加えて、4個の高出力モーターによって、合計1000馬力以上のパワー出力を発揮できるのです。

そして、4個ホイールのトータル出力配分は、前輪が160馬力×2個で計320馬力、後輪は680馬力以上とされています。

搭載された前輪クランクシャフト直結型のターボチャージャーは、排気の力やエンジン回転力を利用する機械式に比べて、エネルギー変換が速い電動型のターボチャージャーを搭載していますが、通常、ブーストを上げて高圧縮した多くの空気を爆発させることで、高出力のトルクとパワーが出ることから、アクセルオンから必ずターボラグを伴います。

キャプチャエンジン

引用:https://www.mercedesamgf1.com/en/mercedes-amg-f1/the-steering-column-its-not-magic-its-engineering/

ですが、停止状態から最大トルクを発生できる電気モーターの働きによって、ターボエンジン特有のターボラグを無くすだけでなく、電気モーター制御によるロスの無い最適グリップ力をも可能にしていると思われます。

プロジェクトワンの速さの秘密は、F1マシンに採用されている、軽くてモンスター級のハイパワーを発揮する、1600ccハイブリッド型ターボエンジンに起因しますが、エンジニアとしてのAMGならではのシステム全体装備にも関係しています。

スポンサーリンク

プロジェクトワンの足回りとミッドシップ

mercedes-amg-project-one-11_SUSPENTION

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

クルマが速く走るためには、あり余るハイパワーを制御して、一瞬一瞬に変化していく、あらゆる路面状況下でもしっかりと路面にグリップ力を伝える高性能ハイグリップタイヤ(ミシュラン製パイロットスポーツカップ2)はもちろんのこと、路面の起伏を吸収するサスペンションも重要です。

プロジェクトワンに採用された足回りは、市販車で多く見られるウィッシュボーン式マルチリンク式では無く、低重心のF1で採用されるプッシュロッド式サスペンションで、バネレートを調整可能なコイル式が採用されています。

近年F1では、強度を確保するにはロッドが太くなってしまい、重さと空気抵抗が大きくなるプルロッド式サスペンションでは無く、プッシュ式ロッドサスペンションの採用が多いようですが、F1での技術がプロジェクトワンにも採用されています。

ところで、F1カーのエンジンレイアウトは、FRでもFFでも無い、ミッドシップが採用されています。

mercedes-amg-project-one-04_midship

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

ミッドシップのエンジンレイアウトは、発進時に後輪へのエンジン荷重がかかるロケットスタート型の加速に適しているだけでなく、高速でのコーナリング時に、優れた重心バランスから旋回性能が高いのが特徴ですが、コーナリング時の遠心力とタイヤグリップのバランス限界を超えると、すぐにスピンに陥り易いという欠点もあります。

極限の速さを求めるF1と、市販車レベルで最高・最速を求めるAMGプロジェクトワンの設計思想が重なります。

ボディには、市販車として耐える強度と、極限の軽量ボディを実現するため、カーボンファイバー製モノコックボディを採用しています。

軽さを求めるアルミホイールには、強度を保つ為の鍛造アルミが採用されています。

スポンサーリンク

プロジェクトワンの安全性能とブレーキ性能

senna

https://jp.autoblog.com/2018/07/04/ayrton-senna-f1-helmet-auction/

1950年代から続く、極限の速さを競うF1の歴史において、アイルトン・セナの悲しい死亡事故が、今でも鮮明に記憶に残りますが、もう今から約25年前の出来事です。

1994年のアイルトン・セナ死亡事故から25年の歴史においても、F1ボディのカーボンファイバーの厚みは最低3.5 mmの規定(2000年)、後続車からの衝突試験のより厳しい規定(2002年)や衝撃試験のテスト速度の増大(2006年)など、極限の速さを争い合うF1テクノロジーの歴史は、数多くの亡くなったドライバーによる身体を張った、安全基準と安全性能の改善テクノロジーの歴史でもあります。

その歴史における改善のおかげか、アイルトン・セナを最後に、25年間の死亡事故は発生していません。

F1エンジンを搭載して、軽さと速さばかりがアピールされるプロジェクトワンのスペックですが、搭載予定の安全装備についての情報はまだありません。

ですが、公道を安全に走行する上で、メルセデスAMGは5万㎞ごとの全面的なオーバーホールを、契約したオーナーに向けて発表しています。

サーキットに比べてコンディションの悪い公道を、極限の速さで安全に走り続けるには、メンテナンス代は高くつきそうです。

キャプチャ側面

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

気になるブレーキ性能ですが、フロント19インチ、リア20インチのアルミ鍛造ホイールから見える、大型ディスクキャリパー(カーボンセラミックディスク採用)が印象的ですが、メルセデスAMGによれば、電気モーターの回生効率は80%だと公表されています。

この回生効率80%という値は、優れたモーター効率も意味しますが、急激なブレーキにより発生するエネルギーを、高効率で回収できることから、優れた減速性能と、エネルギーロスとなる、キャリパーへの熱の発生を抑えられることも想像できます。

回生できないブレーキでは、例え大型のキャリパーであっても、繰り返しブレーキによる摩擦熱で、真っ赤に熱せられるキャリパーでは、すぐにブレーキ力が低下してしまいますが、その80%もの熱エネルギーをバッテリーに回生して再利用できるブレーキシステムは、優れたブレーキ性能と、ディスクパッドの高寿命を意味します。

キャプチャ内装

引用:https://www.mercedes-amg.com/en/driving-performance/future-performance/mercedes-amg-project-one.html

F1マシンに市販車カーボン製ボディを乗せたような外観フォルムで、バケットシートにパドルシフト(マニュアル)のシンプルでクールな内装が印象的なプロジェクトワンですが、その購入価格は1台およそ2.4億円とされています。

ですが、すでに限定275台の受注を受けていて、残念ながらもう完売しています。

2017年の発表の後、今も開発が続くメルセデスAMGのプロジェクトワンの生産は、2020年から2021年とされていて、発注したオーナーは、今か今かと首を長くしていることでしょう。

当事者でない私たち一般人も、最高で最速の公道F1カーとして、プロジェクトワンの完成を待ちましょう。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=tr1WTCp5Iqg

→関連記事/メルセデス93歳!AMG52歳!ベンツと違うAMGはシャア専用ザク?

アイキャッチ画像引用:https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/mercedes-amg.html?csref=_sem_yahoo_adws:amg_1603

この記事を書いた人

yoshiaki1974.7
心はクルマ好き少年のまま、気付けばオジサンになってしまった40代エンジニアの語らう思いを届けましょう。



下取りは必ず一括査定サイトを使うこと!

下取りは必ず一括査定サイトを使うこと!

ディーラーでは30万円の下取りが、
買取業者では80万円になることも
多々あります。

一括査定サイトを使うことで、
大手下取り会社の最大10社が

あなたの車の買取価格を
競ってくれるので、
結果的に値段が吊り上るのです。

btn1-1